第13話

翌日ーーー



昨日はドジっちゃったな


私は左の人差し指の絆創膏を見ながら、改札口を出た。


商店街を過ぎ、踏切を渡ると私の通う城東高等学校が見えてくる。


「 おはようございます 」


「 おはよう! 」


校門に立っている教育指導の先生に挨拶をした後、まだ、誰もいない校舎までの道を、ゆっくりと歩いて昇降口に入った。


下駄箱の蓋を開けて、上履きを出そうとしていたら、奥の下駄箱のほうから話し声が聞こえて来た。


「 だんごだ! 」


「 それだけ? 」


「 まあな… 」


「 だって、その子、何処の学校かもわからなんだろ?」


「 ここだ! 」


「 うちかよ 」


「 ぜってー!探し出す… 」


立ち聞きするつもりは無かったけれど、ちょっと危険な感じがしたから、見つからないように、静かに階段の所までとりあえず行くつもりで、下駄箱の端っこから覗こうと、そ~ッと・・・


顏を出した時でした。

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