第9話

「 それなんだけど…じつは、5組の友達からの情報でね、コーヨーくんが人を探してるみたいで、だから彼に協力してあげたいの、うまくいったら、彼に近づけるチャンスかもって思ったから 」


「 へぇおもしろそう わたしも協力するよ…それで、探している人っていったいどんな人なの?名前とかわかるの? 」


「 さぁ・・」


「 さぁって・・あきれた・それじゃあわからないでしょ?何か特徴とかないの? 」


「 あ、それならあの時光陽くん確かね・・だんご?…そうだ!水玉模様のやつ!って言ってた 」


「 へぇ…水玉模様?お団子?・・どんな味がするんだろ? 」


「 食べ物じゃないから・・それでね、あいつには世話になったから、仮はかえしてやるぞ!って!う~ん…そんなことを言ってたような気がする 」


「 ちょっと待ってよ!・・それって、もしかして、復讐するって意味じゃない?」


「 そうなの? 」


「 前ね、カレシと何とか組物語とかって映画見に行った時、同じようなセリフ言ってたから・・」


「 復讐?…ちょっと危険な匂いがするけど、スリリングで緊張するね・コーヨーくんらしいわ、よし!やっぱり協力しよう、そうすれば …好感度アップ間違い無しね! 」


「 まじめにやるつもり? 」


「 …うん… 」


頬杖をついて、遥か遠くを見つめてニヤニヤしている凛子は、うわの空で返事をしていたのでした。


「 そんなこと協力して補導されてもしらないよ 」


相原さん達ってすごいことを話している気がする。


いつもだったら本の世界に入りこんで、話の内容とか耳に入らなかったけれど・・


永田さんて彼氏がいるんだ…それに…もう・・・してるんだ…すごいな…


それより…復讐って?


聞いてはいけないことを、聞いてしまったかもしれない!?


全て聞いていなかったことにしましょう。


食べよ…


あむ。



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