第8話

「 ねぇ、千夏? 」


「 なーに? 」


「 5組のコーヨーくんて知ってる?」


私の後ろの席のいつも掃除当番代わってって言ってくる、相原凛子あいはらりんこさんが噂をし始めた。


相手は相原さんと仲の良い永田千夏ながたちなつさん。


それと…盗み聞きしてる訳じゃないですので、自然に私の耳の中に言葉が入ってくるだけで・・・


これもひとえに目立たない、空気みたいな存在のおかげだと思う。


私の唯一の特権なのでしょうか




「 金髪でめちゃイケメンの人でしょう? でも、いつも派手な彼女が横にいるみたいだけど… 」


「 あっ、でもそれあの人彼女じゃないらしい 」


「 ふ~ん、そうなんだ、凛子くわしいね…でもさ、ネックレスとかピアスもしててさ、なんか不良っぽいしちょっと怖いよね…けどやっぱ…凄いんだろーなあ・・・」


「 凄いって・・何が? 」


「 もちろん・・SEXとか 」


「 え?もしかしたら千夏たちもう卒業したとか? 」


「 ま、まぁね・・ 」


「 すご〜い…いいなぁカレシいる人は…あたしも愛が欲しいなぁ…だからさぁ彼みたいにちょっと怖そうでも、格好よかったらもうあたし瞬殺でいっちゃうかも! 」


「 告白してみたら? 」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る