第6話


翌日ーーー



「 じゃあ 次の48ページ・・影山さん?

読んで下さいっ 」


ふふふ・・


つい、昨日のことを考えていたら、思い出し笑いしちゃった。


----------------


『 キイ~ キイ~ 』


わたしと朝陽くんと一緒にブランコに乗っていた。


「 ねぇつきみおねえちゃん?」


「 なぁに?」


「 ぼくと、おともだちになって?」


「 お友達?・いいけれど、お姉ちゃんなんかでいいの?」


「 うん!だっておねえちゃん、やさしいし、きれいだし、あと、まろんすけもかわいいし、だから、ねッ! いいでしょう?」


「 きれい?… 」


「 うん!」


わぁ!


そんなこと言われるなんて、すごくうれしいな


「 いいよ!じゃあ、今日から朝陽くんとお姉ちゃんはお友達ね!」


「 やったあ!ぼくの、はじめてのおともだち!」


初めて?…


「 あしたもいっしょにあそぼう?」


「 うん!遊ぼうね」


--------------------


ふふふ・・


あれ?


今の時間の記憶がとんでる


今国語の授業中で・・


あ~!…


早乙女先生が…


こわい顔して、私を、みてる・・・


「 さっきから呼んでたのに、ニヤニヤしながら無視ですか?・・影山さん?もういいです、座りなさい…

じゃあ、代わりに中山さん、読んで下さい・・」


「 あッ!え?、ご、ごめんなさい・・・ 」


恥ずかしい・・


こんな事があっても誰も教えてくれないし、笑ってもくれない


ガヤガヤしてて・・


私が怒られている事すら気付いてくれない


何をしても見向きされない私は・・


やっぱり・・空気だ…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る