第4話
「 ウゥ~~ッ! 」
私はすべり台の影で立ち止まった。
そこにはしゃがみこんで泣いている男の子がひとりと、その男の子を前に同じくらいの小学生の子が3人
そして
泣いている男の子の前に立って3人を威嚇しているまるすけの姿が見えた。
その状況を見て、頭に浮かんだことがある。
まるで昔の私みたい…
「 ワンッ!ワンッ!ウゥ~~ッ! 」
まるすけは吠えるのを止めなかった。
本能的にかばっているのだろうか
「 うわッ!なんだッこの犬ッ!バケモノの仲間か!? 」
バケモノ?
その少年は、まるすけを蹴ろうとしていた
それを見た私はキレた。
「 コラーッ!まるすけに!・何するのーッ!!」
私が叫びながら近づくと、少年達はみな振り返った。
「 うわーッ!?逃げろッ! 」
私を見たとたん、少年達は慌てて逃げて行ってしまったのでした。
しかし
1人だけ逃げ遅れた男の子は座ったまま泣いていた。
私は男の子に近づいて、同じ目線になるようにしゃがみこんだ。
そして男の子の肩にそっと手をおいた。
「 みんな行っちゃったよ・・きみは…
いかないの? 」
男の子の後ろを見ると黄色いランドセルのカバーが開いて、その周辺にはペンケースや教科書、ノートなどが散乱していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます