チート薬学4巻発売中!第955話 激突!元の姿vs全盛期!決着!?

創造神の肉体はアレクと同じように、きらびやかに輝いた。だが、創造神は見た目も変わり、背筋が伸びシワシワだった肉体も若さを取り戻し、神も綺麗な白銀となり、顔も20代半ばのイケメンへと変わっていた。


「この姿を見せるのは久しぶりじゃ!まさか、魔神なんぞに見せることになるとはのぅ。楽に死ねると思わんことじゃ」


創造神は、話し終えた瞬間姿が消え、気付くと総助を吹っ飛ばし施設の壁に埋もれささせた。そして、弦馬が気付いた時は、時すでに遅しであり、弦馬も吹き飛び壁に激突する。


「全盛期の姿は、力の制御が出来んから困ったもんじゃわい。いつまで壁の中にいるつもりじゃ?この程度で死ぬはずがないじゃろうて」


創造神は、天使の輪を5倍の大きさにしたような物を二人に投げ付けた。


「危ないではないですかぁ。もう少し分析する時間を頂けたら幸いでしたのに。せっかちな方ですねぇ」


「やってくれたな!総助、俺が時間を稼いでやる!」


二人は難なく創造神からの攻撃を避けて、総助は砂埃を祓った。

そして、弦馬が10体の道化師を出して、自らは歪な剣を構えた。


「なんじゃ?また証拠にも無く出来損ないの人形かのぅ。学習能力がないようじゃな。さっさと消滅せい」


創造神は、襲い掛かろうとする10体の道化師に神具の杖を向けて神力を放出した。


「学習能力がないのは、どっちだろうな!いつまでも神力が効くと思うなよ!それに、こいつらには複数のコアを埋めた!さぁ〜、精々足掻いてみろ」


神力を食らったにも関わらず、対策された道化師の勢いは全く衰えない。しかも、未来予知をさせないために複数のコアで、いくつも思考を生まれさせた。


「魔神にしては考えたようじゃな。しかしのぅ、今のワシは未来を予知する必要はないんじゃ。ゴッドリングバインド」


創造神は、先程出したリングを10個道化師に投げつけるとスポッと道化師の胴体に吸い込まれるように入り、腕と胴体を締め上げて身動きを封じた。


「チッ、神力が効かないコアにしたはずだぞ!どうなってる!?」


「不思議じゃろ?特別に教えてやるわい。そのコアが耐えよる限界を超えた神力を圧縮したリングじゃ。そこの一体を見てみぃ。微かに肉体が傷付いておるじゃろ?さっきのぅ、一体一体に濃度の異なった神力を浴びせたんじゃ」


創造神は、道化師にダメージを与えられる神力のレベルを戦いの中で調べていた。そして、リングにすることで必要最低限の神力に抑えられるのを利用して道化師を拘束したのである。


「クソクソクソクソクソ......なぁ〜んてな!創造神ならこれくらいしてもらわなきゃ困る。俺達も、元の姿にならなくちゃなぁ。そうだろ?総助」


「フッフッフ、そうですねぇ。そろそろ私達の力をお見せしましょう。そして、考えが纏まりました。創造神を消滅させるのはやめにしましょう。では、もう一曲踊ってもらいますよぉ」


総助と弦馬は、遠吠えのような声を出すと、肉体の色が赤黒く変わり、多少だが筋肉量が増え、頭に長く尖った角が二本生えた。


「がっははは、これよこれ!クソみたいな人間の姿は飽き飽きしてたんだ!いくぞ」


「やれやれ!節操が余計なくなりましたねぇ。ですが、そろそろあちらも片付くでしょう。その前に終わらせなければ。私も行きます」


創造神が、若返った時と同じようなスピードで弦馬と総助は、創造神に近付いて剣を振るう。しかし、両手に杖を構えた創造神は、あっさり剣を受け止めて新しい杖を召喚すると反撃を始めた。


「創造神、確かに貴方は凄い方です。しかし、時が経ちすぎました。そろそろ時間でしょう」


総助と弦馬の強さは、想像以上で全盛期の創造神だからこそ太刀打ち出来てはいるが、無理矢理若さを取り戻した創造神のタイムリミットが迫っているようだ。


「ワシを甘く見取るようじゃな。お主らが、その姿になるのを待っておったわ!それに、剣をよく見てみぃ。限界を迎えておるぞい!神力全開放」


創造神は、ただタイムリミットを迎えるのを指を加えて待っていたのではなく、神力を剣に限界まで吸収させていた。そして、吸収出来なくなったとこで、最大級の神力を総助と弦馬に放ったのだ。


「なに!?」


「クソ〜」


弦馬と総助は、これまでに見たことのない神力の光に飲み込まれていくのだった。

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