14
温泉旅館での宿泊旅行から戻ると、タヌ助は、タヌキ冥界に居るタヌキ大神さまの元へと出向いた。
「タヌ助、今回の件は、ご苦労であった。」
タヌキ大神さまが、タヌ助を見ながら言った。
「いえいえ。」
「色々と尽力してもらったようだが、結局、孫娘のキクナは誘拐されていなかったことだし、今回の件は、『何も無かった』と言う事で良いな。」
タヌキ大神さまは、威圧的な顔で、ジッとタヌ助を見ながら言った。
タヌ助は、ニヤリと笑うと、
「しかし、わたしたちと致しましても、いろいろと頑張ったわけですし。。。
やはり、何か褒美を頂きたい、と思います。」
頭を少し下げて言った。
「確かに、頑張って貰った事には、感謝している。。。
では、今回だけ大目に見て、1つ良い事をした事にしてやろう。」
「はぁー、1つだけ、ですか?」
タヌ助が、不満そうな顔で言った。
「何か不満でもあるのか?」
タヌキ大神さまは、ジロリとタヌ助を見ながら言った。
タヌ助は、1枚の写真を取り出すと、それをタヌキ大神さまに渡した。
「そちらは、今回の件で知り合った、白いメスの狐である、ナシャさんという方なのです。」
タヌ助は、タヌキ大神さまの顔を見ながら言った。
「おお、とても綺麗な、ベッピンさんではないか。」
そう言ったタヌキ大神さまの目は、既にハートマークになっていた。
それに気付いたタヌ助は、ニヤリと笑った。
「今回の事で、それなりの褒美が頂けるのであれば、しっかりとした報告書を作り、提出しようと思っていました。
もちろん、その方の事も、詳細に書いて。」
そう言うと、タヌ助は、ズイッと顔をタヌキ大神さまに近づけた。
「うっ、うん、ゴホン。
そうだな、ではタヌ助よ、そなた達の活躍を認め、特別に良い事を100件したと認めよう。
ただし、詳細な報告書は、必ず提出するのだぞ。」
タヌキ大神さまも、タヌ助に顔を近づけ、ニヤニヤ笑いながら言った。
「はい、もちろんで、ございます。」
「それと、解っているとは思うが。。。」
「もちろん、奥様には内緒、と言う事で。」
「ムッ、フフフフ、フッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ。
タヌ助よ。。。」
「ハハハハハ。
いえいえ、タヌキ大神さま程では。。。」
タヌ助とタヌキ大神さまの笑いが、響いていた。
タヌ助がタヌキ大神さまから、100件の良い事をしたと認められてから3日が過ぎた。
アヤは、タヌ助をお風呂に入れてあげると言って、お風呂に誘った。
「タヌ助、いつも体が汚れてると可哀相だから、体を洗ってあげるよ。」
アヤにお風呂に入れて貰えると言われ、タヌ助は、とても嬉しくなり、即OKした。
「あの、アヤさん。
お風呂に入れて貰えるのは嬉しいのですが、何故、目隠しされているんでしょう?」
タヌ助がアヤに聞いた。
お風呂に入る前に、タヌ助はタオルで、しっかりと目隠しをされてしまったのだ。
「だって、タヌ助に見られたら、恥ずかしいでしょ。
はい、手を出して。」
アヤはそう言うと、タヌ助の手を取ると、自分の手に付けた石鹸で、優しく洗った。
「じゃあ、次は、体洗ってあげるね。」
そう言うと、アヤは石鹸を付け、タヌ助の体を押し当てながら、優しく洗い始めた。
アヤの柔らかい、ムチムチとした感覚が、タヌ助に伝わって来た。
「うぉーーっ、アヤさんの、とっても柔らかくて、気持ち良い体。
もう、我慢できませーーん。」
タヌ助はそう言うと、目隠しされているタオルを取った。
「あっ、タヌ助、ダメだって。」
アヤはそう言ったが、遅かった。
タヌ助は目隠しのタオルを取ると、アヤの姿を見た。
アヤは、いつも学校の水泳の時間に使っている、スクール水着を着ていた。
「へっ・・・、水着?
アヤさん、裸だったんじゃ。。。」
タヌ助は、何が起きたかわらかず、茫然とした顔をしていた。
「もっ、もう。
折角、裸で洗ってる気分を、味合わせてあげようと思ったのに。」
アヤが赤い顔で、タヌ助を見ながら言った。
アヤは太腿に石鹸を付け、それでタヌ助の体を洗っていたのだった。
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