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  • 安路海途さん、はじめまして。
    お話できて光栄です。
     
    「ぼくは魔法をつかえる」は良い作品だと思ったので、コメントさせていただきました。
     もうひとつコメントしていきます。
     
     売れっ子小説家が記憶喪失になるのは大事件になりますが、私みたいなパッとしないのが記憶喪失になっても、世の中変わらないと思います。
     下手すると志花にとっては小説をなくしたことで恋愛の道へ行く可能性が高まりますから、好転するまである。でも「小説を書いていた頃の閉ざされた志花も確実に尊かった」という。その事件性はないのに大切な世界線のようなものが消し去られた感じがジワジワ来ました。
     主人公は志花と歩いて行くだろう人生を「小説みたいなもの」とたとえています。あとから振り返って良い物語になっていればと思いますが、もしかしたら上手くいかなかったという結末も恋愛小説としてはありなのかも知れませんね。

    作者からの返信

    再度のコメント、ありがとうございます。
    こうやってきちんと読んでくれる人がいるというのは、ちょっと不思議な感じでもあります。
    恋愛小説を意識して書いたわけではないんですが、作品としてはそう読まれたほうが幸せなのかもしれないな、と思います。

    この作品に関しては、わりと覚えています。
    あとがきにも何のかのと書いてあるとおり、何かの区切りみたいなものとして作ったものなので。
    とはいえ、それがどういう意味を持っているのかは、自分でもよくわかってはいません。たぶん、意味もなく積まれたケルンと同じで。

    小説を書くのなんて、やめるべきなんじゃないのか。もっとまともなことをすべきなんじゃないか、というのは、僕がしょっちゅう自分自身に問いかけていることでもあります。
    この作品には、その辺のことがまあまあ反映されています。
    僕が小説を書くのをやめてしまったって、誰も困らないし、世界なんて何一つ変わることはありません。
    そもそも、そんなことに気づきもされていないのだから。
    でもやっぱり――それは、(少なくとも僕にとっては)悲しいことなんだと思います。