第29話 改修完了。再度木星、ガニメデへ
圭一はスカイスフィアの改修のための設計を終え、造船会社と交渉し、部品、部材を購入した上、作業員を借り受けることなった。工期は1週間を見込んでいる。
信号線及び電力線は先端にプラグを付けたアームが
翔太は
サーマルブランケットは
翔太と圭一がスカイスフィアと
最終的には、改修開始から予定通り1週間でスカイスフィアと
改修工事と並行して、船内へ消費物資などの搬入も終えているので、スカイスフィアは
飛行許可は改修が完了して3日後に取っているため、最終チェックを終えた面々は一度溜まっていた私用を済ませるため休みをとった。
出発は午前8時を予定し、行きの片道は6.75億キロ。230.5時間の飛行で謎の天体『ゲート』に到達し、スラスターによりゲートとの相対位置を維持しつつ
スカイスフィアは最長7日間木星を周回しつつ留まり
帰還時の木星-地球間の距離は往路とほとんど変わらず約6.7億キロ前後、230時間ほどで地球に帰還する予定だ。
木星のゲートに向けての出発日。
午前7時30分。組み立て工場の屋根がゆっくりと開放されて行くなか、翔太、圭一、明日香、真理亜の4人は、いつも通り普段着でスカイスフィアに乗り込んでいった。
各部の最終点検を終えた4人は操縦室の各自の座席に座り、シートベルトを締めた。
8時00分
「センサー類正常。
スカイスフィア、主電源装置起動。電圧正常。内部電源に切り替え。
外部電力切断」
「スカイスフィア計測重量525トン。離昇推力526トンをセット。
主推進器起動。
推力上昇、10トン、計測重量510トン。
推力200トン、計測重量320トン。
推力400トン、計測重量120。
推力526トン、計測重量0。スカイスフィア離昇」
「スカイスフィア、微速上昇」
屋敷の使用人たちが見守る中、スカイスフィアがゆっくりと上昇を始めた。
「これより、スカイスフィア、対地球加速度1G、船内加速度2Gまで加速し、高度20000キロで木星に向け天頂望遠鏡をセットした後、対地球加速度1G、船内加速度1Gで中間地点まで加速。中間地点で反転後、1Gで減速し木星のゲートを目指します。
自動操縦セット。……。
セット確認」
架台を離れたスカイスフィアがゆっくりと上昇を始め、組立工場の開け放たれた屋根から青空に向かって上昇していった。
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