レインボー 動物

仲仁へび(旧:離久)

第1話



 西の国から東の国へ。


 その国々は一定期間交互に、大きな海の上を浮いたり沈んだりするので、住める方の国へ移動しなければならなかった。


 だから、動物達は大移動。


 かけはしの虹が出現すると、慌てて移動。


 いぬとかねことか、うまとかしまうまとか。


 ひつじとかやぎとか。


 くまとかきりんとかぞうとからいおんとか。


 とにかくたくさんの動物達が大移動。


 時間をかけながら、その国の上にかかっている橋を上を、皆で移動していく。


 今までは淡色の虹しか発生していなかったから、大変だった。


 その色と同じ色の動物しか、移動できなかった。


 でも、虹色の橋がかかるようになったから、皆一斉に移動できるようになった。


 虹色の橋はとても便利だ。


 動物達は、虹が消える前に、大移動。


 足の遅い動物は、足の速い動物の背中にのせて移動。


 黒色とか白色とか灰色の動物は、別の色の動物の背中にのせてもらって移動。


 そういう色の動物は小さい動物ばかりが生き残って来たので、運ぶ事だけは可能。


 えっちらおっちら移動していったあと、虹はすうっと消えていく。


 渡り終えた動物達はふうと汗をぬぐって、空を見上げる。


 虹はまたかかるだろう。


 その時はどんな色の虹がかかるのだろう。


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