第165話 大丈夫だっ!! 問題ないっ!!


 し、しかしいかんな、この状況は。


 ただでさえ正常な判断をする為には性欲をグッと押し込めておかなければならないにも関わらず『密室』という状況ではその、正常な判断をする為に押し込めておかなければならない性欲の力が更に増してしまい、いつ私の性欲が爆発してもおかしくない状況である。


 耐えろ……耐えるんだ私っ!! そして、クロードきゅんが今までどのような女性を側に置いているのか思い出すんだっ!! 


 ジュリアンナにオリヴィア……共に今までクロードきゅんに対して性欲を剥けていないむっつりスケベ(そもそもクロードきゅんに対して『何も思っていません』という態度を取っていたが、あのイケメンで性格もかなり良いクロードきゅんに対して何も思わない女性がいる訳が無いので、何も思わないという態度を取っている時点で私から見ればむっつりスケベ確定)を二連続で選んで置いているのである。


 その事からもクロードきゅんは性欲を全面に押し出してアピールして来るような女性ではなく、性欲に蓋をして興味ないふりをしている女性が好みという事ではないか。


 ちなみにこの事は既にクロード様ファンクラブ会員でなくても、一般の生徒、それこそ全校生徒全員周知の事実となっている為、クロードきゅんが入学してきたばかりの頃と比べると、クロードきゅんへのアピールはかなり落ち着いてきているのが目に見えて分かるほどに減少している。


 それでもクロードきゅんを見たいという生徒は多く、クロードきゅんのクラスの前には人が通れない程の人だかりが未だできているのだが……。


 どうやら彼女たちはクロードきゅんに声をかけなければ良いという判断をされているみたいなのだが、私からすればクロードきゅん目当てで見に来ている時点でアウト言わざるを得ない。


 そんなどうでも良い話はさておき、ここで性欲を我慢しなければ私は一生クロードきゅんに嫌われてしまうという事である。


 それは、私がクロードきゅんとの子供を諦めてしまう程に嫌だと思ったし、想像しただけで私は耐えられないという事が分かったのだ。


「どうしたんですか? カレンドール先生。 顔色が悪いみたいですけど……」

「だ、大丈夫だっ!! 問題ないっ!!」

「…………そ、そうですか……」


 あぁ、私としたことが、クロードきゅんに心配させてしまったではないかっ!! 


 しっかりしろっ! 私っ!


 あ、あぁっ、で、でも……クロードきゅんに心配されるの、凄く……良い……っ! そして、クロードきゅんが今心配気な表情を作っているのは、私の事を思っているが故にと思うと、私の股間がキュンキュンしてくるではないかっ!!

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