第157話 かなり好感が持てる
その事からも俺は他の講師陣や生徒の中でも一番心を開いているというか、安心できる相手であると言えよう。
何よりも様付けせずに俺の事を呼んでくれる所が、かなり好感が持てる。
「はい何でしょうか? カレンドール先生」
「あぁ、少しクロードに手伝って欲しい事があってな。 何、そんな難しい事や大量の仕事、面倒くさい仕事を押し付けようといういう訳ではないから安心してくれ。 男性は女性よりも力が強いと言うではいないか。 もし本当に男性は女性よりも力があるのだとしたらちょっと運んで欲しい物があってな。 クロードさえ良ければ手伝ってくれないか?」
そしてカレンドール先生曰く女性からすれば少し重たい物を運ばなければならず俺に手伝って欲しい為に呼びとめたという事らしい。
もしこれが別の講師や生徒からのお願いであったのならば『どう考えてもこれ罠でしょう』と警戒していたのだろうが、カレンドール先生がそんな事をする訳が無いと思える程の信頼関係は、まだ出会って間もないのだが出来上がっている。
「分かりました。 そういう事でしたら手伝いますよ。 ニーナとジュリアンナは先に教室に行っててくれ」
「ダメですクロード様っ!! 流石にカレンドール先生と言えどもクロード様一人で行くのは危険すぎますっ!!」
「大丈夫だって。 カレンドール先生はそんな事をする先生ではないと思うから。 むしろ逆にカレンドール先生がいるからこそ他の生徒や講師から俺を守ってくれるとも思うしむしろ安全だろう」
「騙されてはいけませんっ! クロード様っ!! 女性と言うのは狡猾であり、男性を騙すためならば何だってする生き物なのですっ!! せめて私も付き添わせてくださいっ!!」
そして俺かカレンドール先生は安全だから二人で行ってくると言うとニーナが物凄い勢いで俺とカレンドール先生の二人で向かう事を止めるよう、そしてもし行くのであればニーナを同行させるように言ってくるではないか。
何故だろう、ニーナから『女性と言うのは狡猾であり、男性を騙すためならば何だってする生き物なのです』と言われると物凄く納得してしまいそうになるではないか。
「いや、ニーナの言い分も分かるのだが、カレンドール先生は未成年の生徒たちと違いまだ冷静に判断でき、その分もしカレンドール先生が俺を襲いたいと思っていてもそこは理性で押し殺してくれるだろう。 おして何よりもカレンドール先生は講師なの上に俺の担任じゃないか。 流石に自分が受け持った生徒を襲うような事はしないだろう」
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