第152話 ニーナは省く
確かに、こんな事が常識的な世界では男性はますます草食化していき女性は肉食化していってしまうのも納得である。
そもそも、女性が男性の家に泊まってふしだらな行為が起これっていう、それこそなんだったら子供まで作って来いという価値観が俺にはもう意味が分からないというか、前世での価値観も相まってついていけない自分がいる。
しかしながらそのおかげで俺は今まで性欲を我慢できているので前世の価値がんがもし無かったとしたらどうなっていたか想像するだけで恐ろしい。
もしかしたら他の男性のように草食男子を極めていたかもしれないし、性欲に溺れしまっていたかもしれない。
前者ならばまだ良いのだが、後者の場合はもう後ろから刺されてもおかしくなかったかもしれない。
それこそ独占欲の強い女性に捕まってしまった上で女遊びを止めなかった場合は──
『ごめん↵
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さようなら』
──という内容が書かれた手紙が届くかもしれないのである。
そう考えるだけで恐ろしい。
俺はまだ死にたくないし、こんな死に方は嫌だ。
あと、俺が今性欲を抑える事が出来ているのは俺の周りにいる女性たちが、なんだかんだで全員初心であり肝心なところで羞恥心が勝ってしまっているという事が大きい。
ちなみにこの初心というのは、ニーナは省く。 あくまでもジュリアンナとオリヴィアに限った話である。
そしてだからこそニーナが
もしニーナが一歩引いて対応する事ができなかった場合は間違いなく初日で夜這いをかけられ(しかも俺は身動きを取れないように縛られている)、俺の純潔は散ってしまっていただろう。
ニーナに関しては前世の価値観で考えるから『あんなのでも』と思ってしまうのである。
そして、実際に俺の使用済み洗濯前のパンツを煮込んで取った出汁で作ったスープを飲む厨房勤務の者たちを見てドン引きしてしまったとも言えよう。
もし前世の価値観が無ければ『女性だから仕方がない』『女性はそういうもの』という風に思っていたのかもしれない。
だからこそ、前世での価値観があるからこそ俺はこの世界の男性と比べて特殊なのであろう。
故に俺はこの世界で前世ではできなかった青春を謳歌できるのである。
といっても今のところちゃんとした青春っぽい事はオリヴィアとしかできていないのだが、もしできなかったとしても『女性からモテモテ』という環境を楽しむ事ができるのである。
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