第141話 この世界が異常なのだ
しかしそうなると性犯罪者と思われて地獄の学園生活よりも、『私でもイケるだろう』と女子生徒だけではななく近所の女性や最悪教師まで襲われるようになった場合の方がキツそう、というかもう生命の危機を感じるレベルでヤバそうとというか、搾り取られまくて枯れそうなのが容易に想像できる所が恐ろしい。
だからこそ、ここは慎重に、ジュリアンナに勘違いをされないように一語一句勘違いをされないように発言して、そしてそれを踏まえて行動していくべきであろう。
「それで、どうするんだ? 泊まっていくつもりで来たんだろう? それなら今から来客用の料理やら部屋の準備を使用人達に連絡しないとけないんだけど?」
「……泊まるわっ!! で、でも親に一応連絡をしないと……。 流石にこれ以上迷惑はかけたくないわ……」
そしてやはりというかなんというかジュリアンナは俺の今住んでいる別荘に、今日は泊まりに来ているらしいのだが、恐らく俺を尾行中にでもニーナとかるい雑談からの流れで急遽泊まりにくる流れになったのであろう。
その為親には今日俺の住んでいる別荘に泊まりに行くことは連絡していなかったみたいで一応連絡をしたいと言い、少しだけ不安そうな表情になる。
それもそのはずでこの世界は前世で言う【電話】や【スマートフォン】などといった手軽に離れた場所でも喋りたい相手と喋る事ができる物がないのである。
あるとすればスキル【メッセージ】ぐらいであろうか。
しかしながら俺もニーナもジュリアンナもスキル【メッセージ】は持っていないので、親に連絡をしていない事に気付いたジュリアンナは困ってしまっているという事なのだろう。
「ニーナ」
「かしこまりました」
そして俺はニーナに声をかけると、ニーナは俺が言いたいことを理解したのかすぐに動いてある者を連れてきてくれる。
普段の変態具合から忘れがちなのだが、ニーナは俺の側仕えになる為に数多の使用人を倒して来たその頂点に立つ者なのである。
その為かなり優秀なスペックも当然ながら持っているのだが、普段の言動及び行動からそれらが全て霞んでしまっているのだからもったいない話である。
それでも、もしニーナではない別の使用人が俺の側仕えになったとしたら恐らく今頃俺の使用済み洗濯前パンツにしゃぶり着いて夜な夜な発散するだけでは収まらなくなっており、俺を襲いに来ていてもおかしくないと思えるこの世界が異常なのだが……。
そんな事を思いながらニーナは別荘の敷地内に建てられている離れからとある使用人を連れて来てくれたのでジュリアンナに紹介する。
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