第113話 とっくの昔に食い荒らされてい
それでも俺の気恥ずかしさなど軽く凌駕してしまう程の可愛さをオリヴィアに感じてしまう為もっと見たいと思い、普段しないようなイケメンムーブをかましてしまうのは仕方のない事だろう。
この感じはおそらく、帰宅して我に帰った時にイケメンムーブをした事に対して恥ずかしさで悶絶してしまうレベルの黒歴史を俺は今作り上げているという事は薄々勘づいている。
勘づいて尚、目の前のオリヴィアの可愛い反応を見てみたいと思ってしまうのだからこれはもう末期と言えよう。
そもそも俺の周囲には今まで普通の顔して、その顔に張り付いた皮を一枚剥がしたら涎を垂らした猛獣の顔がある女性ばかりにしか出会ってこなかったのでオリヴィアのような女性が俺の目には新鮮に映ってしまい、周囲との落差によってより一層可愛く見えて仕方がないのである。
そして何よりも自信が思っている事が口に出てしまっているという事が、オリヴィアの思考回路が肉食獣ではなくちゃんと乙女的な思考回路をしているという事が分かるからこその信頼と安心があるのである。
ギャルっぽくしている普段の感じとは異なり恋に恋する乙女全開というギャップもまたオリヴィアのかわいらしさを増している要因でもある。
そう、これは言い換えればオリヴィアは今俺の心のオアシスであると言えよう。
実際にオリヴィアの反応の可愛らしさに俺の精神はかなり癒されているのだから、オリヴィアがオアシスである事は間違いないだろう。
そもそも、家に帰れば俺のパンツを頭に被ってトリップしているニーナがいるのだが、そのニーナですらこの世界の女性からすればかなり男性に対しての対応はまともなのだから、オリヴィアという存在がこの世界ではどれほど貴重であるかという事が窺えるかと思う。
ニーナと比べれば誰だってそうなるだろうと前世の俺であれば思ったであろうが、あれでニーナは自身の欲望を打ち勝って唯一俺の側仕えとして合格をお母様から許されたエリートであるという事を忘れてはいけない。
もしニーナ以外が俺の側仕えをしていたのであれば俺の貞操などとっくの昔に食い荒らされていただろうしね。
しかしながら、だからこそそんな貴重なオリヴィアとの放課後デートをパフェを食べ合って終わりというのも何だか味気ないしもう少しだけオリヴィアと一緒にいたいと思った俺は極々普通な体を装ってパフェを食べ終えた後はどこか行きたいところが無いか聞いてみる事にする。
それに放課後デートだと言ったのはオリヴィアの方だしね、これに関しては俺は何も悪くはない。
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