第100話 これ俺が悪いのか?

 いつも友達には『クロード様と喋っても緊張なんかしないよ。 男性といっても同じ人間じゃん。 私達と何も変わらないよ』とかイキった事を言っていたのだが、実際にこうしてクロード様と話す機会が来たら、何を話せば良いのか緊張しすぎて何も話題が出てこない。


 どうしよう。


 このままではクロード様に幻滅されてしまう。


 せっかく今まで努力してきた私に舞い降りた千載一遇のチャンスだというのに、そのチャンスを何も生かす事が出来ずに逃してしまいそうである。


 そう思った時私は感情が爆発してしまい、それが涙として目から流れてくるではないか。


「あれ? あれ? どうして? ご、御免ね? いきなり泣く女なんか気持ち悪くてクロード様も嫌っしょ?」


 そして、泣く事によって『声をかけられただけで泣き始める女性なんか絶対感じ悪いっしょっ!? 絶対私クロードに嫌われたっ!!』と思うと、止まれと思った涙がさらに目から流れ始め、せっかくした化粧も涙で崩れ始めてくるではないか。


 もう、今すぐこの場所から逃げ出した。 けれども今この場所から逃げ出したらクロード様に最悪な印象を与えかねない為それも出来ない。


 もう八方塞がりで身動きが取れす、ただただ私はクロード様の前で醜態を晒し続けるという拷問を過ごす事になってしまう。


「もうやだぁ……っ」

「とりあえず、いきなり話しかけて御免ね?」

「ち、ちちちち、違うのっ!! クロード様が悪いんじゃないのっ!! どう考えても私が悪いし、むしろ謝る方は私というかっ!!」

「うん、とりあえず俺はなんとも思っていないから落ち着こうか?」


 そして私のせいでクロード様は悪くないのに謝らせてしまったではないか。


 流石にこれはやばいと思った私は即座に、私が悪いという事をクロード様に告げようとするのだが、変にパニクッてしまいしどろもどろになってしまう。


 そんな私を見たクロード様は怒るでもなく罵倒するでもなく見限ってこの場から離れるでもなく、私の身体を軽く抱きしめてくれ、さらに背中をさすってくれながら『俺はなんとも思っていないから落ち着こうか』と言ってくれるではないか。


 そのクロード様の優しさによって私は胸がいっぱいになり、クロード様に嫌われたんじゃないという事が分かった為安心したという事も相まってさらに泣いてしまうのであった。





 あれ? これ俺が悪いのか?


 俺は忘れ物を認めニーナとジュリアンナには先に帰ってもらうように言って教室まで忘れ物を撮りに来たら今まで寝ていたのであろう。


 明らかに『私、寝起きですっ!!』というような感じのクラスメイトの女の子がいたので無視するのもどうかと思った俺は一応声をかけてみる。


 するとその女の子は泣き始めるではないか。



────────


祝い!100話っ!∩^ω^∩

頑張ったので星とブックマークを欲しいなぁー(ちらちら( ͡° ͜ʖ ͡°)




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新たに

● 最強の魔術師になれなかった俺、弟子になった天才少女を前世の知識を使って最強にしてみた

を連載し始めましたっ!∩^ω^∩


この作品は数年前に途中まで書いていた作品を新たに書き直し、完結(10万字ほど)まで書く予定でございます。



 面白そうだな、と思ってくれた方は是非読んでいただければと思います( ^ω^ )ノ弟子と一緒に遅すぎた青春を過ごす話となっております。

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