二章
第95話 バカしかいないのだろうか?
◆
ここ視聴覚室では今現在、裏生徒会及びその下に着く役員たちが秘密裏に集まり、今日一日中学園の話題となっていた噂とその信憑性についてこれから話し合う。
「では、これより『第一回ジュリアンナがクロードきゅんに恋心を抱いたのは間違いないのだが、クロードきゅんと一体どういう関係なのか考察していこう』を始めようと思う。
そう始めに口を開いたのは裏生徒会の裏生徒会長である。
その裏生徒会長の顔には舞踏会などでつける派手な仮面が付けられている為誰か分からないようにしてあるのだが、どう考えても裏生徒会長はカレンドール・ランゲージ先生であることはその服装を見れば丸わかりである。
さらに言うと裏副生徒会長はパメラ・アンダーソン先生、裏書紀はアーリャ・ウッド学園長であることがその服装からして教師であることが丸わかりだ。
むしろ何故着ている服が私服であるというのに仮面をつければバレないと思っているのか。 何だろうか、ここの教師陣はバカしかいないのだろうか?
いや、流石にこれでバレていないと思う方がどうかしている為あえて教師陣は『そういう体』でいるのであろう。
おそらく生徒側で裏組織を作られるよりも先に教師陣側で裏組織を作り、生徒たちの不平不満のガス抜きをしつつ、その不平不満がどのような内容であるかというのを知る為、と言ったところであろうか?
流石にここまで露骨にバレバレな格好をされては、生徒の生の声を聞けるのかと言う不安はあるのだが、それでも教師陣がしっかりと生徒の事を思っているという気持ちは伝わってくる。
「では、誰か(私の)クロードきゅんとジュリアンナの関係性について私から話させてもらっても良いだろうか?」
「良いだろう。 許可する」
「ありがとう。 では、私が得た(私の)クロードきゅんとジュリアンナとの関係性であるのだが、ジュリアンナは間違いなく(私の)クロードきゅんに惚れている事は間違い無いだろう。 それも、あれは間違いなく完璧に落ちた、恋する乙女の表情を(私の)クロードきゅんに向けてる為間違いがないと見て良いだろう。 しかしながら(私の)クロードきゅんはジュリアンナの発する『好き好きアピール』は全く効いておらず、あくまでも友人の一人といった感じであった」
んん? それにしてはカレンドール先生は割とガチで調べてきていないか?
「あの……カレンドール先s──」
「君は一体何を言っているのだ? 普通に考えてここにカレンドール先生がいるわけがないだろう」
「あ、はい。 ごめんんなさい」
いや、これ本当にこの教師陣たちはバレていないと思っている節が出てきたのだけれど……気のせいだろうか。 むしろ気のせいであれ。
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