第7話 大事なこと

 すると職員室の中には何人かの教師がおり、その中で一番美人な教師が俺を見た瞬間近づいて来ると開口一番そんな事を言うではないか。


「えっと……」

「おっと、自己紹介が未だったな。 私はお前のクラスの担任であるカレンドール・ランゲージだ。 気軽にカレンちゃんと呼んでくれても構わないぞ? ………………んんっ、まぁなんだ。 冗談はこれくらいにして取り敢えずお前はこの魔術学園で唯一の男子生徒となる。 ここまでは分かるな?」

「は、はい」


 あ、危なかった。


 もう少し沈黙が長ければ思わず『カレンちゃん』と言ってしまうところだった。


 そんな冗談か本気か分かりづらいボケを早速かましてくるカレンドール先生なのだが、髪は黒色で腰まで長く、それをポニーテールにして縛っており、顔立ちは冗談の通じなさそうな美形にメガネをかけているため近づき難いオーラを放っている。 

 

 そしてなんと言ってもおっぱいが大きい。


 大事なことのでもう一度言おう。


 カレンドール先生はおっぱいが大きいのであるっ!!

 

 もうこれだけで俺はカレンドール先生が担任でよかったと思えるくらいには最高である。 最&高だ。


 だって毎日必ず、カレンドール先生が受け持つ授業がたとえ無くても朝と夕方のホーム時間であのおっぱいを服越しとはいえ拝むことができるのである。


 これが最高と言わずして何というっ!!


 巨乳で始まり巨乳で一日の学業が終わるのだぞっ!!


「……どうした? クロード。 具合が悪いのであれば先生が看病してやろうか?」

「いえ、大丈夫です。 戻ってきましたから」


 そして思わず妄想の世界へと旅立ちかけたその時、俺の異変を感じ取ったのかカレンドール先生がキリッと吊り上がっている眉と目を少しだけ垂れて心配してくれたおかげで俺は現実世界へと戻って来ることができた。


 というかカレンドール先生のあの表情は可愛すぎるのでは?


「そ、そうか。 それは残念……ではなくて、体調に問題がないのであれば良かった。 しかしながら少しでも体調に違和感があるのならば私にちゃんと報告するのだぞ?」

「はいっ」

「では、先ほどの話に戻るのだが、クロードはここ帝国立魔術学園、いや帝国中の高等部で男性を国が保護し始めてから初めての男子学生である」

「は、はぁ」

「なのでこれから男性が高等部で通っていけるかどうかはお前の行動一つにかかっていると言えよう」

「と言いますと?」

「ふむ、そうだな。 例えば在学中の女生徒を妊娠させるなどをした場合、もしかしたらそれが原因で以降小等部や中等部だけではなく高等部まで男性が通うことができなくなる可能性がある、ということである」

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