第2話
深い霧につつまれた森の奥の古いお屋敷、まるで妖怪でも住んでいるの?的なここが私のお家。
両親は海外で働いている為、私は幼い頃から祖母とふたりで暮らしてきた。
家を出るとしばらく薄暗い森の中を歩き
次第に朝日が差し込み明るくなってくる頃
チョロチョロ小川にさしかかる。
かわいい小さな橋を渡ると、お花が野原一面に咲く道を通り抜ける。
色んなお花を見ながらゆっくりあるきで進んでゆくと、いつものバス停が見えてきた。
はぁ…
バスに揺すぶられること1時間( けどその間ほとんど寝てたりして… )
今日から私が通う学校へ無事に到着です。
そして、ありんこのような整列に混じって、校舎の中へと入ってきました。
ようやく到着、確か私はA組…ここが今日から学習するクラスかぁ、…入ってみよう。
「 おはようございます 」
と、言いながら教室へ入っても誰ひとりとして見向きもしない。
クラスメイトの顔を確認しようとするが、私と目が合った生徒達は皆、思いっきり目をそらし、何事も無かったかのようにそそくさと何処かへ行ってしまう。ふ〜んだッ!
そうしているうちに、お決まりの挨拶が教室のあちこちで始まった。
『 …そうなんだ、西中?、あたし東…佐藤恵、よろしく!わたし、鈴木奈々、ナナでいいよ、ねぇレイン交換しよっ?… 』
などなど…
しかし…
わたしの所には誰も挨拶にこない。
これも予想通り。
自ら行動を起こしてエネルギーを使うタイプではないので、しばらく受け身に徹していただけ。
だがしかし誰も近づいて来てくれない。
このままでは、話し相手を探すことができなくなってしまう。
そう思うと少しだけ焦る。
とりあえず
私の横に着席してプリントを見ている女子に声をかけてみよう。
「 初めまして 芹那魔子です よろしくおねがいします 」
「 はぃ?… うわぁ!…」
プリント女子はとりあえず声の源の方を向いてはくれたが、もう一度チラ見をした瞬間彼女は机ごと引いてしまった。
私とプリント女子の机の距離が、間違いなく30Cmは遠ざかったような気がする。
彼女に何か不快な思いをさせてしまったのだろうか。
何故?
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