私をなおしてください！

美恋

数知れない桜の中に一輪、ピンク色に染まらない花弁が咲いていた。

あの花びらと同じように、私はいつもひとり浮いている、プカプカ…

どうして自分は人と違うのだろうか、イジメなどと世間で称されているそれと同類なのかさえもわからない。

いつもひとり孤独に耐えながら、それが普通だと思って今まで過ごしてきた。

しかし、それもあと少しで終了するらしい。

新しい学校で新しい制服、新しいクラスで新しいクラスメイトに依る、高校生活が始まろうとしているからだ。

ただ、まわりがいくら新しくなったとしても、私の心は前のままでなおらない。

誰か私をなおしてください。

芹那魔子（せりなまこ）

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