第14話 父のいる世界
エルフとエルザは、安全な妖精界から外を出たことは、余りない。
しかし……今回ばかりは緊急事態だ。エルフが死にそうに辛そうだから。
エルザは……雷はとても苦手だが
父のいる世界へ向かわなくては
ならない為に
途中に山の頂にある
雷の丘を越えなくてはならなかった。エルザは……風が思い切り吹き、雨も横なぐりで
なおかつ、嵐の真っ只中に居るかの様な、雷の丘を早々と
飛び越え耐えていた。エルザの
体力も、もう危ない。
心身ともに、疲れ切っている。
僕は……僕は……!!
エルザはエルフの事を想い、自分を奮い立たせた。
(負けるもんか!!お父さんに
逢えば!きっと答えが見付かる!待ってろ!エルフ!!)
エルザは……道中、狼にも襲われそうになった。
だが、何とかやり過ごす事が出来た。それは、天界に居る父親が
エルザの様子がおかしい。と
エルザに天界から力を与えていたからだ。
エルザは気が付いていた!
(お父さん!!ありがとう!)
エルザが天界への入り口に
ようやく着いたかと思ったときに
…………
大きな大きな、扉が立ちはだかった。エルザは懐かしい呪文を唱えた。
(今、再び……あの世へと続かん。)
心の中で……まじないを唱えると
大きな扉は……ガコーーーンと開いた。
エルザは……父の元へと急いだ。
何せ、妖精界から天界への入り口には、時計が着いていて
時間を過ぎると…………
2度と妖精界には戻れないからだ。つまりは、サリーとエルフは……永遠の別れになってしまう。と同時に
エルザも、エルフとの別れに繋がるからであった。
エルザは……天界に着いた途端
父上ーーーーッッ!!?
と叫んでいた!時計の時刻が迫る。
早く、しなくては
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