第10話 人間界の食べ物✨

エルフは、サリーの寝顔を見つめながらも、ある決心をするのであった。


(僕の大切なサリー……君の為なら僕は…………)


エルフが眠れない夜を過ごしていると、サリーが寝言を呟いた。


『むにゃむにゃ。』


エルフは、その夜……サリーの頬にキスをした。

エルフにとっては、サリーは

愛おしい存在になっていた。



サリーが寝ているのでエルフは

ついに、


サリーの唇にキスをした。


その途端にエルフは顔が真っ赤になり、薔薇の家へと飛び出して

行ってしまった。



その頃サリーは、エルフと結婚式を挙げている夢を見ていた。


『……むにゃ、、、エルフ。

好き……。』


そんな時サリーがフと目を覚ますと、エルフの姿が無いことに

気が付いた。




『エルフ!……どこなの?』


サリーは急いで、エルフを捜しに外へ出ると、一目散に薔薇の家へと走って向かった。







余りの声の大きさに、

近所中、家々に灯りが灯る。



サリーの母親のサラも起きてきた。

サラはサリーに向かって

『どうしたの?サリー?』



薔薇の家からは、やはり反応が

無い。


哀しくて哀しくて、サリーは

涙を流し続けた。



サラはサリーに

『さぁ、寝ましょう。お母さんが横で寝てあげるから。ね?』


手を繋ごうとするサラに対して

サリーは、手をはねのけた。




サリーの涙は、止まらなかった。

エルフは一体



何処へ行ってしまったのか?



明日から学校だと言うのに。

肝心のエルフが居ないのだ。


サリーは、薔薇の家を見つめて涙を流し続ける。




(突然の別れなの?エルフ!?

私を置いていかないで!)



その場にしゃがみ込みサリーは

泣き疲れるまで泣いた。



『うう…………っひっく。エルフ~~。何処なの~。イヤよ!』



母親のサラは、エルフの名前を

聞いて、ピンっときた。




サリーったら。

いつの間に、ボーイフレンドを

作ったのかしら?







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