第5話真実の開示

 街に辿り着くまでにまだだいぶかかるだろうしここでステータスでも見てみましょうかね。進化したりして変わってるだろうしね。


 キャラ名:アリセリア

 性別:女性

 種族:無貌の神(弱体化中)

 種族レベル:1

 職業:無貌の神

 職業レベル:1

 HP:1000

 MP:11500

 STR:630

 VIT:100

 INT:1150

 MND:1150

 DEX:100

 AGI:600

 LUK:100

 SP:60


 スキル

 物理スキル

 棒術Lv3、体術Lv1


 魔法スキル


 耐性スキル


 察知スキル

 気配察知Lv1


 遮断スキル

 気配遮断Lv1


 召喚スキル

 召喚:シャンタック鳥(封印中)

 召喚:ナイトゴーント(封印中)


 ステータスアップスキル

 AGI強化Lv1


 その他

 鑑定Lv3、道具鑑定Lv1、夜目Lv3、聞き耳Lv2、目利きLv2

 鑑定偽装Lv1、隠密Lv1、忍び足Lv2、並列思考Lv3

 無貌Lv1、発狂付与Lv1(封印中)


 称号

 遺跡に初めて到達した者、ハザード遺跡に到達した者

 導かれし者、殴り屋、道から外れし者、遺跡の探索者、レイドボス(封印中)、這い寄る混沌


 武器

 バールのようなもの(封印中)

 アルソフォカスの書(封印中)


 防具

 頭:

 体:初心者の服

 腕:無貌の指輪

 腰:初心者のズボン

 足:初心者の靴


 ……スキルのレベルが上がってるのはいいのよ。森をさまよってる時に使いまくったもの。

 ただね、ステータスの数値と装備!あなた達はダメよ!

 なんで探してもなかった本が私の所にあるのよ!おかしいでしょ!放置したけど取った記憶はないもの!


 それと数値もよ!進化してステータスが上がるのは分かるわ、他のゲームとかでもそうだったし。でもね!魔法に関連する数値だけ飛び抜けてるのよ!MPに関しては1万超え?上がりすぎじゃない!

 はぁはぁ、ツッコミどころ多すぎて疲れたわ。

 そういえば無垢の指輪が変化してるし、さっき通知の設定したのになんで来てないんだろう?

 …とりあえず、無垢の指輪が変化した無貌の指輪といつの間にかあったアルソフォカスの書を見てみましょう。


 無貌の指輪(封印中)

 rank神器

 INT+50、MND+50

 無垢の指輪の持ち主が千差万別の姿を持つ為それを補助する方向に変化した。

 指輪といったが指輪以外の物にもなるが封印中のため見た目だけが変わるだけで攻撃力や防御力には期待してはいけない。

(道具鑑定結果)

 鑑定偽装と無貌に補正が入る。

 所有者に害意がある者が鑑定をした時相手にダメージを与え狂気を付与する。


 状態異常:狂気を付与されたプレイヤーは気絶するまで操作が不可になる。


 アルソフォカスの書

 rank幻想

 INT+1000、MND+1000

 適合者が手にしたことにより無作為に狂気を振り撒くことがなくなったが適合者に敵対する者には容赦がない。

(道具鑑定結果)

 魔法スキルを使った時に補正が入る。

 適合者が許可した者以外が読むと状態異常:発狂が付与される。


 状態異常:発狂を付与されたプレイヤーは死ぬまで操作が不可になる。

 状態異常:発狂は解除されない。


 ……本の方は私が手に入れる前より落ち着いてるし、強化された理由はわかった。でも、無貌の指輪がアカン。

 私は鑑定されるだけで相手にダメージを与えて狂わせるのか……。相当ヤバくないコレ?

 あ、でも私自身レイドボスだから装備がどうとかじゃなかった。

 よし!極力他のプレイヤーに見つからないようにしましょう!え?ゲームをやめればいいじゃないって?こんなリアルなゲームをやめるなんてナンセンスよ。


 ===================


 さて、ニャルに言われた通り歩いたけどまだ森からは抜け出せてないわ。でも、道らしきものを見つけたからそこを今歩いているわ。

 そういえば、そろそろ現実は夜ご飯の時間だから1回ログアウトしたいのよね。

 確かこのゲーム、街の外だとキャラが残って殺されるから外でログアウトするのはオススメしないとか説明書に書いてあったけどどうしよう?


「ここら辺に安全に休めそうなところって見つけられる?」


【ふむ、街の外に約束された安全などないが…。そうだな、そこの他より太い木の上で休めばよいのではないか】


 なるほどね、その手があったか。全然思いつかなかった。


「ありがとうニャル。それで私が休憩してる間はニャルはどうしてるの?」


【我か?そうだな、多分アリーと一緒で意識がなくなるはずだ。まだ体験をしてないから分からないがな】


「へー、そうなんだ。じゃあ、私は木を登ったらすぐに休憩するから」


【わかった。我もゆっくり休ませてもらうとしよう】


 木を登るのとか何年ぶりかしらね〜。木を登ったりするのに便利なスキルとかあるのかしら?


 ===================


 ログアウト完了っと。

 ……ふぅ、なんかすっごい疲れた。とりあえず夜ご飯食べ終わったら街までまた歩きますか。


 ===================


 食べ終わってお風呂も歯磨きもすませました。え?早すぎるって?いや、お母さんおとお父さんは仕事で居ないし、涼太は先に食べてたみたいでテーブルに書き置きだけあって私は1人で食べてました。

 というわけでゲームを再開しましょうか!


 ===================


 戻ってきたわけだけど、なんかすっごい体が痛いんだけどなんで?

 ……あ、そうか木の上で寝たからか!そりゃこんな硬い所で寝たら体も痛くなるわよね。納得納得。

 さて、また街まで歩くとしますか!


 ===================


 ふぅ〜、やっと街の外壁が見えてきたわね。…全く、ゲーム内時間とは言え2時間歩かされた身にもなって欲しいわよ。

 でも、外壁が見えたってことはこれで空腹度を回復出来るわね。街に着くまで食べれるようなmobが出てこないなんて聞いてないわよ。何よゴブリンとかゴブリンとかゴブリンしか出ないって!他のが出たとしてもゴブリンソルジャーとかのゴブリン系じゃない!おかげで『ゴブリンスレイヤー』とかいう称号取れちゃったじゃない!ほんとにありがとうございました!


【ん?どうしたんだ、そんな暗い顔をして】


「いやね、ここまでの道中ゴブリンしか倒してないなぁって。ゴブリン以外にもスライムとかオオカミとかなんか色々出てもいいのにって思っただけ」


【なるほどな、だがここら一体はゴブリンの縄張りだからな。他のを見つけるなんて難しいぞ】


「なんでそんなこと封印されてたニャルが分かるのよ?」


【それはだな、この掲示板なるものを見たからだ】


 ん?今なんて言ったこのニャルは?掲示板?え?ちょっと待ってニャル様ゲームのキャラなのに掲示板見れるとは?


【どうしたんだ急に固まって?】


「ねぇ、掲示板ってどうやって見たの?ニャルってゲームの中のキャラよね?」


【我がゲームのキャラ?何を言ってるのかは知らんがまぁいい。どうやって見たかだったな。それは簡単だ。我とアリーが融合しさらに感覚の共有もしてあるからなそこから見たのだ】


「え!?そんなこと出来たの!?」


【うむ。アリーがゴブリン共と戯れていた時に少し見させてもらった。なかなかに有意義な時間だったぞ】


「あんたね!私が苦労してゴブリンと戦ってる時に何してるのよ!まったくもう!」


【それはすまなかったと思っているが、少し気になったことがあってな】


「なによ気になったことって」


【それなんだがな、我が封印される前にはこのステータスなどというものはこの世界になかったのだ。それで少し調べさせてもらったのだが、どうやらアリー達は精神だけこの世界に飛ばされて来ているようなのだ】


「ん?それはこれがVRゲームだからおかしくない、って言ってもニャルには分からないんだったわね」


【いや、そのVRゲームが何かは調べたから分かったがそんなちゃちなものではない。この世界は正真正銘アリー達が住む世界と同じ神が創造した世界だ。電子で出来たような玩具の世界ではなく、死ねばそこで全てが終わる世界。だが、どうやらアリー達プレイヤーと呼ばれる異邦人は、神共から死の輪廻から外され特定の場所で復活できるようになってはいるがな】


「…えっと、ちょっと待って。理解が追いついてないんだけど、その神様とかはなんでそんなことしたのかしら?」


【ふむ、大方そろそろ我らを滅ぼしたいのだろうな。我らを封印し続けるのは奴らにとっても大変な事だろうからな。それに、我らを人間と融合させれば簡単に滅ぼせるとでも思ったのだろうな】


「え、じゃあニャルと融合した私は殺されたりしたら…」


【我と一緒に滅びるであろうな。ただし、ゲームとしての死ではなく本当の死だがな。それに、これは何も我がアリーを引き寄せたのではない。我らとの融合率が高い者が神共によって選別され我らの元に送り込まれたのだ】


「…どうやってそんなことが出来たのよ。人なんて何億人といるのよ!そんなこと出来るわけないじゃない!」


【ふん、少し落ち着けアリー】


「落ち着け?落ち着けるわけないじゃない!殺されたら現実でも死ぬ?そんなの嫌よ!私はまだ生きていたいのよ!」


【落ち着けと言っているであろう戯けが!…死ぬのが怖いのは分かるが一旦我の話を聞け】


「…ぐすん、ごめん。取り乱した。それでこれからどうするの?」


【とりあえずこのまま街に入り普通の異邦人共と同じようにするのだ。そして、最後には神を殺す。神を殺せばお互い死なずにすむのだからな。だから一緒に殺そうではないか、神を】


神を、殺す…。神を殺せば私は死ななくてすむ…。神を殺せば…。神を、殺せば…。


「…分かった。私は神を殺すわ。まだまだやりたいことがたっくさん残ってるもの!それに死にたくないしね。でも、どうやって殺すの?」


【ふん、そんなこと簡単だ。我が完全に顕現出来れば容易い。が、ただ普通に顕現してはまた封印されかねない。そこでだ、神共が用意したレベルをアリーが上げていけば融合している我も封印前より強くなれる。だからアリーにはレベルを上げてもらうぞ】


「でも、どうやって神がいる私達の世界に顕現するの?」


【それはだな、アリーとの融合が進めばそちらの世界に行ける。本当は生贄が必要だが我と融合しているのだ、呪文を唱えれば我は顕現できるようになるな。まあ、今教えたところで顕現は出来んからな、顕現ができるようになったら呪文を教えよう】


「呪文ね、わかったわ。それでとりあえず街に入るんだけどこのままで大丈夫なのよね?」


【大丈夫だ、魔導書とその指輪が何とかしてくれる。アリーは堂々としていればそれでいい。それと、我の声はアリーにしか聞こえないのでな心の中で我に話しかけろ。そうでもしないと怪しまれるぞ】


「それもうちょっと早く言いなさいよ。でもわかったわ。そうする。それじゃあ、入りましょうか」

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