第2話ここはどこ?いやまじで…
そろそろ正式ログインの時間ね。いったいどんな世界が広がってるのか楽しみね。
それに今回はどんなRPをしようかしら?……お嬢様?……メイド?……のじゃっ子?うん、今回はメイドにしようかしらね。
「沙月様、正式ログインのお時間になりました。心の準備はよろしいですか?」
「ええ、もちろんよ!さぁ!私を新たな世界に連れて行って!」
「かしこまりました。ログを確認中……。異常なし。では、最後に私から沙月様にお願いしたいことがございます」
「お願いしたいこと?」
「はい。どうかこの世界を楽しんでください。そして、この世界に住む人々に現実の人間と同じように接して、絆を紡いでください。このお願いを叶えるのも叶えないのも沙月様の自由です。どうかあなたに祝福あらんことを」
「……任せなさい!そのお願い、この七草沙月が必ず叶えるわ!だから安心しなさい!」
「ありがとうございます。では、始まりの街『ファルスト』に転送をいたします。行ってらっしゃいませ」
「ええ!行ってくるわ!」
さぁ!βさんのお願いを叶えつつ楽しむとしますか!
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転送されたのよね?ここがゲームの中?それにしては音も匂いも見え方も風が肌に当たる感覚も現実と同じね。
まさかこんなすごいゲームを作っていたとは我が親ながら侮れないわね。
そういえば、転送されたのはいいけど、ここって遺跡よね?一度だけ行ったことがある海外のタプロームって遺跡に似てるけどちょっと違うわね。それに最初は、ファルストって街に転送されるってβさんが言ってた気がするんだけど?遺跡でなにしろと?探索ですか?探索ですか?探索ですね、わかります。
はい、ということで探索しましょうか!いったい何が見つかるのか楽しみね!
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……さて探索しようと思ったはのはいいけど、入口がこの扉しかないけどこれどうやって開けようかしら?遺跡とかでありがちの石の扉とかなら武器で殴ってればいつかは壊せると思ったんだけど、鉄の扉はさすがに無理だって。錆びてたらワンチャンあったけどピッカピカだもん無理ゲーすぎ、鍵穴も見当たらないし……。
……あ、そうよ扉が無理なら壁を壊せばいいじゃない!扉以外は普通に石っぽいし武器も剣じゃないから壊せる壊せる!ていっ!
ガンッ!
あっ!ちょっと削れたわ!よーし、このまま削りきるわよ!
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はぁはぁ、結構頑丈だったわね……。でも、なんとか削りきったわ!これでやっと中に入って探索ができるわ。
それじゃあ、おじゃましまーす!
ここは通路見たいね。それに意外と中は明るいのね。遺跡っぽいから中は暗いと思ったのだけど。……なるほど、壁に張り付いてる苔が光ってたのね。ちょっと持ち帰って売ってみようかしら。いくらで売れるかしらないけど。あら?光らなくなっちゃた。
なるほどね、壁から取ると光らなくなると。うん、取らないで放置しようかな。
そういえば、私自分の種族のこと名前以外何も知らないわね。散策がてら見てみましょう。
えーと、ステータス開いて自分の種族押せば見れるのね。
無貌なる者
現世に現れた姿形が定まっていない者。
今は何故か姿形が定まっているがいつ不安定になるかもしれない。
姿形を安定させる何かがあればこの先新たな進化の扉が開かれるであろう。
うーん、何とも言い難い種族ね。姿形が安定してるのは私がプレイヤーだからかしらね。それに最後の文で一応進化があるってのが分かったけど、進化に必要な何かが分からないから今のところどうしようもないわね。
そんなことよりこの遺跡を攻略しちゃいましょう。
こういう所には定番の宝箱があるはずよ、そうに違いないわ!
探索再開よ!
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探索を再開したのはいいんだけどなんにもないわね。空き部屋ばかりでめぼしい物が何も置いてないわ。こんなんじゃ遺跡失格ね。
あら?ここが最後の部屋かしら?随分歩かされたけどこれで何も無かったら運営にお気持ちメールを送らないといけなくなるわね。
さてご開帳〜、……見事に何も無いわね。遺跡にハズレあたりでもあるのかしらね。とりあえずお気持ちメールを送るとしましょうかね。
ん?ここの床、1部分だけ床の色が他と少し違うわね。
……とりあえず私の筋力じゃ持ち上がらないだろうし殴って壊してみましょう!初期武器だから耐久がないおかげで壊れないから便利ね!
さて、この床くんは何発で壊れてくれるかしらね。
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はぁはぁ、なかなか頑丈だったわ床くん。でもまだ壁くんの方が頑丈だったわね。
それにしてもまさか地下があるとわね、私もその考えは無かったわ。それにほんとに色が少ししか変わらないから私じゃなければ見逃していたわね。
それとこんなに壁くんや床くんを殴ったのにレベルって上がらないのかしらね?通知とかがこないのだけれど……。
……あら、通知設定が全部オフになってるわね。一応ログはあるみたいだけど、見てみようかしらね。
《ワールドアナウンス》
匿名がハザード遺跡に到達しました
これによりヘルプに遺跡についての情報を掲示します
《個人アナウンス》
ハザード遺跡に到達しました
これによりヘルプに遺跡についての情報を掲示します
到達報酬
SP10
スキル
目星、夜目、聞き耳
称号
遺跡に初めて到達した者
ハザード遺跡に到達した者
《個人アナウンス》
これまでの経験でスキルのレベルが上がりました
これまでの行動で称号が付与されます
スキル
棒術Lv1→棒術Lv3
夜目Lv1→夜目Lv2
称号
導かれし者
殴り屋
道から外れし者
遺跡の探索者
おおう、なんと勿体ないことを……。
こんな事なら早く気づけば良かったのに……。
クヨクヨしてても仕方ないからとりあえず1つずつ見ていこうかしらね。まずは、スキルから。
スキル
目星
隠された物や隠され道などを見つけやすくなる。
夜目
暗いところでもよく見えるようになる。
聞き耳
耳を扉に当てれば扉越しの音が聞こえる。また耳を澄ましている時だけ離れた場所の音を拾うことが出来る。
棒術
Lv1スイング
振りかぶり相手に当てる。当たった相手は少しだけノックバックする。
Lv2フルスイング
勢いよく振りかぶり相手に当てる。当たった相手はノックバックする。
Lv3かち割り
真上に振りかぶり相手の頭に当てる。頭に当たればクリティカル。それに以外に当たればダメージが半減する。
なるほど、目星と夜目はパッシブスキルで聞き耳はアクティブスキルっと。夜目はレベルが上がっても性能が強化されるだけなのね。そういえば途中で少し周りが見やすくなったのは夜目のおかげなのね。
それと棒術はレベルが上がると技が増えると。でも、これは使いずらそうね。なんてったってこちとら天下のバールのようなものですし、尖ってる方を刺せば刺突にもなるし優秀ね。
さて、お次は称号達。
称号
遺跡に初めて到達した者
プレイヤーで初めて到達した者に贈られる称号。
遺跡での行動に補正が入る。
ハザード遺跡に到達した者
プレイヤーで初めてハザード遺跡に到達した者に贈られる称号。
遺跡での行動に補正が入る。
導かれし者
何かに導かれた者に贈られる称号。
何に導かれたかは分からない。
殴り屋
1時間ひたすら殴り続けた者に贈られる称号。
殴る行動に少し補正が入る。
道から外れし者
正規の方法以外で洞窟や建物、遺跡に入った者に贈られる称号。
正規の方法以外で入った場合、隠密系に補正が入る。
遺跡の探索者
遺跡の中を探索した者に贈られる称号。
遺跡での行動に少しだけ補正が入る。
……何個かちょっと見なかったことにしたい称号があるけど他が良かったから許す。
さて、ちゃんと見ましょうか。
まずは、遺跡系は全部行動に補正が入るって書いてあるけどどの程度入るのか分からないから後で要検証っと。
殴り屋は壁を殴り続けてたから取れたんでしょうね。それに殴る行動に補正ってことは少し当たりやすくなるってことかしらね。
道から外れし者は名前がちょっとあれだけどしょうがない。私の行動で取れたものだもの、受け入れるわ。それに隠密系の行動に補正が入るってことは敵から見つかりにくくなるってことよね。SPも10貰えたことだし後で取りましょう。
……さて、最後の問題児くんの導かれし者。
これだけはなんにも補正がないしなんなら何に導かられたのかも分からないから怖いのよね〜。とりあえず今のところ放置一択しかないんですけどね。
よし、これでとりあえず確認は終わったわよね?もう確認するものは……。
あ、そうだった。通知の設定をしないといけなかったわね。
とりあえず通知はレベルは5になった時にして、スキルレベルはとりあえずレベルが上がったら鳴るようにしましょう。あとスキル入手時も鳴るようにして。
ワールドアナウンスと個人アナウンスは両方ONっと。これでOK!
あとは、今まで壁くんや床くんを殴りつけてきたバールのようなもの。なんでこれ未だに見てないんでしょうね?とりあえず見ましょうか。
武器
バールのようなもの(封印状態)
rank伝説
属性・打、突
遥か太古に栄えていた時に造られたバールのようなもの。
今ではこの形に整えることが出来る者はいなく、今を生きる者達からしたらオーバーテクノロジーだろう。
このバールのようなものは封印されているため未だ完全な力を取り戻せていない。
封印が解かれるのは何時なのか……。
……うん、見なかったことにしましょう!
これで確認するものはなくなったわね!さぁ!隠し部屋に行きましょうか!
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