第1話ステータス決めましょう!
『エトワール・オンライン』のβテスターに応募してからはや1ヶ月。私の所には当選のメールは来なかった……。
そして、当然のように涼太の所には当選のメールが来たというのに……。
なんで今回は当選しないのよ!いつもだったら涼太と一緒に当選とか当たったりしてたじゃない!楽しみだったのに〜!
「なんか俺一人だけ当たってごめんな姉ちゃん」
「大丈夫気にしないで。今回は縁がなかったのよ。製品版が出るまで私は我慢してるから私の分まで楽しんでね」
「うん、終わったら姉ちゃんにどうだったか話そうか?」
「いや、大丈夫。知らない方が初めてやった時楽しめそうだからね」
「わかった。じゃあやってくるね」
さて、私もゲームやりますかね。
そしてまた、1ヶ月経ってついに『エトワール・オンライン』の製品版が発売!
え?その間の1ヶ月何してたかって?そりゃもちろん朝昼晩ゲームですよ。
え?学校は行かないのかって?ゲームで稼いでるからノープロブレム!それに学校行くの飽きたし。もちろん両親からは家にお金を入れるということで許可を貰ってるからそれもノープロブレム!
それに、ちゃんと1ヶ月間、『エトワール・オンライン』に関する評判も掲示板も見なかったしね!私えらい!
まぁ、そんなことは置いといて。事前に予約してた『エトワール・オンライン』がやっと私の手元に来るわけですよ!もう興奮が収まらないわ!
ぴんぽーん
はっ!?インターホンの音!これは間違いなく私の求めるブツが来た音ね!
「はーい!」
「どうも、白猫急便です。七草沙月様宛のお荷物です。こちらにサインか印鑑をお願いします」
「わかりました、……これでいいですか?」
「はい、大丈夫です。こちらお荷物です。少し重たいのでお気をつけください。……それでは失礼します」
「はい!ありがとうございます!」
やったー!ついに来たーーーー!ふふふ、楽しみ過ぎてやばいわね。でも、正式ログインは14時からだからお風呂入ってからお昼食べて、新しく来たギアの設定とかもやらないとね。
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よし、お風呂も入った。ご飯も食べた。ギアの設定もした。後はキャラ作成だけね。いやぁ、正式ログイン前にキャラ作成させてくれるとか神すぎだわ。まぁ、キャラはリアルモジュールで作るからいいとして、スキル選択なのよね問題わ。
いつもの感じでやってもいいけどせっかくだしちょっと変えてみたいのよね。……よし、今考えてもしょうがないしキャラ作成しながら考えましょう。
ではでは、ログイン!
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……うん、ちゃんとログイン出来たみたいだけど周り真っ暗。いや、どっちかと言えば真っ黒かな。てか、なんか白い球体浮いてるんですけど?
「ようこそいらっしゃいました。私はキャラクタークリエイトをお手伝い致します、βと申します」
なるほど、キャラクリを手伝ってくれるNPCなのね。でも白い球体って手抜きじゃないかしら。
「こんにちは。私は沙月っていいます」
「沙月様ですね。では沙月様、早速ですがキャラクタークリエイトに移らせていただきますがよろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です」
「ではまず、キャラクターの見た目ですが、一から作られますか?それともリアルモジュールをお使いになられますか?」
「リアルモジュールで」
「リアルモジュールですね。かしこまりました。そのままですと身バレする恐れがありますがどうされますか?」
「じゃあ、髪を銀髪にして、目を赤にしてください」
「かしこまりました。お名前はどうされますか?」
これは昔から使ってるキャラ名でいいかな。
「名前はアリセリアでお願いします」
「かしこまりました。……次に種族の選択に移らせていただきます。種族は人族、エルフ、ドワーフ、獣人、竜人、ランダムから選択出来ますがどれになされますか?」
うーん、ここは無難に人族といきたいけど、やっぱりランダムがあるんだからゲーマーならランダムにするわよね。
「じゃあ、ランダムで!」
「ランダムにはモンスターも含まれているのでキャラクターの見た目が反映されない場合もあります。それと、他のプレイヤーの方に攻撃されても自己責任となりますがよろしいですか?」
あー、モンスターも含まれるんだ。まぁ、面白くなればなんでもいいわね!
「大丈夫です!続行してください」
「かしこまりました。……種族は無貌なる者になりました。おめでとうございます、特殊種族です。無貌なる者は人型のモンスターなのでキャラクターの見た目が反映されます。ですが、一部種族由来のパーツが付け足されます。後でご確認ください」
特殊種族?完全にやばいだろうけどレア種族そうだしOK!ここにきて神引き来たー!それに人型だから体の調整がラクで済みそうね。一部種族由来のパーツが気になるけど今気にしたってしょうがないわよね。
「それでは、職業選択、ステータス作成、スキル選択に移らせていただきます」
「あ、その前に武器って何があるかとか教えて貰えます?」
「武器の確認ですね。かしこまりました。少々お待ち下さい」
ゲームによって初期武器が違うなんてざらにあるから試しに聞いてみたけど、確認させてくれるなんて優しいわね。
「……こちらが武器の一覧になります」
・初心者の剣
・初心者の槍
・初心者の弓
・初心者の杖
・初心者の盾
・初心者の棍棒
・初心者の短剣
・初心者の籠手
・ランダム
なるほど、結構種類があるわね。1番したのランダムが気になるけど。
「あの、このランダムって選択できる中からランダムに選択されるんですか?」
「いいえ、完全ランダムなので選択欄にない最低から神器までどれからも出ます」
おぉ!武器ガチャ!さっきの種族ガチャでもレア種族が出たし武器ガチャでもきっといい物がでるはず!
「じゃあ武器もランダムでお願いします!」
「かしこまりました。では、こちらのスロットを作動させてください」
……あれ?種族はスロットじゃなかったよね?それにたしかスロットなんて無かったはずだよね?なのになんの音もしないで現れるとか怖くない?え?このゲームホラーだったっけ?
ま、まぁ、とりあえず回しましょうか。
「このレバーを下げればいいんですか?」
「はい、そちらのレバーをお下げください」
ほむほむ、こういう時は思いっきりやりましょうか!そりゃ!
ガゴんッ
おぉ!回ってる回ってる!さてさて何が出るのかな?
……お、止まった。ん?もしかしてこのシルエットってあれよね?
「おめでとうございます。伝説武器のバールのようなもの(封印状態)です」
……ネタ武器ですね、わかります。それに封印状態って何よ?ちゃんと使える武器なの?
「ご安心ください。封印状態といいましても一定ランクの武器には必ず付与されています。プレイをしていただき封印を解くアイテムを集め、生産職に封印を解いていただいてください」
「ん?あの封印状態のこと考えましたけど言葉に出してないですよね?心読みました?」
「いえ、読んでいません。脳波を読み取り考えているであろう事に近いことをお答えしているだけです」
「いや、似たようなものじゃないですか。とりあえずステータスとかの続きをしたいです」
「かしこまりました。ではまず、職業を選択してください。バールのようなものは武器カテゴリーが棒に入りますので、棒術士がオススメとなっております」
「……じゃあ、オススメの棒術士で」
「かしこまりました。続いては、ステータス作成です。初期値はHP、MPを除き全て10となっております。では、ステータスポイントを100お渡しするので沙月様の好きなようにポイントを振ってください」
「わかりました」
て、言っても、ステータスとかいつものから変えないから直ぐに決まるんだよね。
「終わりました」
「かしこまりました。では最後に、スキルを5つお選びください」
スキルかぁ。まぁ、1つは武器に合わせるとしてあとどうしようかな?
……ううん、スキルが多くて決められないし見つけずらいな。……お、いいのあるじゃん。とりあえずこれとこれでしょ。あとはこれと、どうしようかな?……うん、これかな。
「はい、決め終わりました」
「かしこまりました。……こちらでよろしいか最後に確認をお願いします」
キャラ名:アリセリア
性別:女
種族:無貌なる者
種族レベル:1
職業:棒術士
職業レベル:1
初期ステ
HP 100
MP 100
STR 60
VIT 10
INT 10
MND 10
DEX 10
AGI 60
LUK 10
スキル
物理スキル
棒術Lv1、体術Lv1
魔法スキル
耐性スキル
察知スキル
気配察知Lv1
ステータスアップスキル
AGI強化
その他
鑑定Lv1
武器
バールのようなもの
防具
頭:初心者の帽子
体:初心者の服
腕:初心者の腕当て
腰:初心者のズボン
足:初心者の靴
うん、これでいいわね。棒術は武器に合わせたスキルだし、体術は武器を持ってない時に攻撃してもちゃんとダメージ入れらるようにだし、気配察知は狩りを楽にしたい!そのためにはスピードが大事だからAGI強化でしょ。鑑定は情報は命だからね、入れるよね。
こうして改めて見るとなかなかにいいスキル選びじゃない。ステータスはいつも通りの2極ぶり!私ったら天才ね!
「はい、これで問題ないです」
「かしこまりました。それでは、正式ログインまで今しばらくお待ち下さい」
よし、正式ログインまであと少し!ワックワクね!
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