第27話 俺、8歳です。お茶会での出来事です。
お茶会の中で、グロード家の娘、アーヤが来ていた。
「こんにちは、サウス様。今日はいいお天気ですね。」
そう言いながら、俺に近づいてくるアーヤ。
その言葉を皮切りに3人の令嬢が来た。
「こ、こんにちは、サウス様‥‥。
今日はよろしくお願いします。」
「ごきげんよう、サウス様。
あら、私に見惚れてしまったのかしら?」
「こんにちは、サウス。久しぶりね。」
第3王子の誕生日会でアーラル様と一緒に来た、公爵令嬢の2人と王女1人、
ダラス・フォン・カリンヌ様と
グドルス・フォン・ダリア様と
グラード・キグン・フロード・アーラル王女だ。
‥‥なんで、来たんだ?
アーラル王女はまだしも、公爵令嬢の2人は逃げたろ。
だが、そんなことは、おくびにも出さず、
「ごきげんよう、アーヤ様、カリンヌ様、ダリア様、アーラル王女。
ですが、私に様はやめてください。」
と、冷静に返す俺。
‥‥俺、こんなだっけ?
「そう、ならあなたが私を呼び捨てにすれば、考えてあげますわよ。」
と、馬鹿げたことを言う、ダリア。
そんなことしたら、ほぼ結婚は確実になるだろ!!
この国は女尊男卑が当たり前だ。だから、女性が呼び捨てにするのは普通だが、男性がすれば、好意を持っていることの証明になり、男性に拒否権なく、結婚に近づく。
「それなら、私も呼び捨てにしてください。」
「わ、私も呼び捨てがいいです‥‥。」
「そうね、私もサウスに呼び捨てにしてもらおうかしら?」
アーヤ、カリンヌ、アーラル王女も同意をしてきた。
このまま、4人とも呼び捨てにしてしまえば、
拒否権もなしに、4人と結婚になってしまう。
一応、この国では、多重結婚が認められている。
だが、基本それは、逆ハー状態で、ハーレムにはならない。
それでも、例外はある。
それは、初代国王だ
初代国王が妹と結婚したことは知っていると思うが、その後、姉、幼馴染2人、友達3人、
友達の母親5人とアホな事をした。
特に、最後の友達の母親5人はイカれていると思う。
これまた、バッシングがあったそうだ。
それから、お茶会は特に大変な事もなく、すぐに終わった。
ちなみに、呼び捨ては断り続けて、逃げた。
まぁ、変な事を4人が言いださないよう、お茶会で、4人にかなり注意を向けていたのもあると思うが。
でも、だからこそ、気づかなかった。
「センパイがモテてる‥‥?
なんとかしないと‥‥‥!」
という、呟きを。
そして次の日、妹はヤンデレになった。
妹がヤンデレになったのは何故だろう?
焦りは禁物ですね。
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