第23話 私達、見ていました。この状況を。③
俺様、ナルシスは完璧な人間だ。
勉強も出来、剣術も出来る!
そして、護衛はこの国の近衛騎士団長だ!
そんな俺様にも汚点というのものがある。
そう、それは、ユーラセル家だ。
アイツらは平民の分際で、俺様と血が繋がっているというのだ!
呆れた話もあったものだ。
そんなアイツらの1人が弟の誕生日会に来るというのを聞いた。
復讐のチャンスだ。
せっかくだ、そいつを殺す気で弟の誕生日会に向かおうと思った。
誕生日会では、そいつ、サウスが令嬢にモテて調子に乗っていた!!
あんな‥‥やつが!
俺様よりもモテていた!!
そして、俺様のアーラル姉様をも惚れさせていた!!
嘘だ!!きっと、何か薬を使っているんだ!
そうに決まっている!!
だから、俺様はアーラル姉様に教えてあげにいった。
だが、アーラル姉様は信じくれなかった。
きっと、俺様がら思っていたよりも、強い薬を使ったんだ!!
だから、俺様はアイツの思い通りにさせない為に、近衛騎士団長に殺させようとした。
そいつは魔法の才能がないらしい。
だが、失敗した。
しかも、魔法を使って‥‥。
きっと、近衛騎士団長に賄賂を送っていたんだ!!
だから、そんな無能な近衛騎士団長はクビにして、近衛騎士団長も辞めさせて、ただの平民にした!!
あんなやついない方が良いに決まってる!!
アイツのせいで、全てメチャクチャだ!!
おのれ‥‥サウスめ!!
いつかお前を必ず殺してやる!!!
私は近衛騎士団長をしている者だ。
私はこの国の第二王子ナルシスが嫌いだ。
理由はシンプルだ。
国王に頼まれて仕方なく護衛をしているのにも関わらず、
あの野郎はまるで、自分の力ではないのにも関わらず、メチャクチャをしている。
例えば、私がこっそり恋心を抱いていたメイドに
「俺様に仕えなければ、近衛騎士団長にお前の家族を皆殺しにさせるぞ!!」
などと言い、結局、私の恋心をも実らなかった。
‥‥ふざけんな!!
だが、俺にも転機が訪れたのだ。仕事がなくなったのだ。
それは、少し恥ずかしい話だが、
とある少年‥‥いや、サウス君を殺せという面倒な命令を失敗したからだ。
そして、困ってしまった。
だが、ある人を思い出しました。サウス君だ。
それと、同時にサウス君を守りたいと思った。
サウス君は強いから、もしかしたら、私はいらないのかもしれない。
それでも、俺は小さな可能性に賭けて、
後日、ユーラセル家に雇ってもらうように頼みにいった。
最初は少し困らせてしまったが、
サウス君が一緒に説得してくれて、次の日からユーラセル家で働けることになった。
このこともあり、私はさらにサウス君に尊敬の念を抱いた。
近衛騎士団長の話はなんとなく欲しくなっちゃいました。
次回でそれぞれの視点は終わります。
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