第21話 私達、見ていました。この状況を。①

私、グロード・フォン・アーヤは一目惚れしました。

その人は、グランセル家に仕える、サウスさんです!

あぁ、カッコ良かったなぁ。

でも、他の家に仕えている人と結婚って出来るのかな?


そう思った私は仕事中のお父様に聞いてみました。


「お父様、他の家に仕える男性と結婚をすることは出来ますか?」


私の言葉を聞いた、お父様は苦い顔をしながら答えてくれました。


「出来‥る。‥‥はぁ、そんなにあのサウスという子が好きなのかい?」


顔が熱くなっていくのが分かりました。

でも、自分の心に嘘をつきたくなくて、

「はい!!」

と答えました。


「はぁ、分かったよ。彼の家に手紙を送っておくよ。‥‥でも、彼がアーヤに惚れるかは分からないよ?もし、アーヤが選ばれなかったら、どうするの?」


その言葉に私は言葉を詰まらせてしまった。

でも、私は諦めたくない‥‥!!


「そうなったら、お父様が選んだ人と婚約をします。」


お父様は私の言葉に驚いたが、すぐに安心した顔になって、

「頑張りなさい。」

と一言残して、仕事に戻った。


僕の名前はグロード・フォン・ラーザルだ。そして、グロード公爵家の当主をしている。


私は最近心配をしている。

それは、娘がグランセル家に仕えるユーラセル家の子供に恋をしてしまったことだ。


そんな僕に娘は相談に来た。

私はその子と結婚出来るのか?と。


出来るかどうかで言えば、出来る。

グランセル家は伯爵家であり、家格的にも性別的にも問題はない。


だが、心配するべきはその事ではない。

恋は盲目と言うのか、彼はかなりモテていそうだった。


私の娘はとてもかわいい。紫色の髪が合っていて、よりかわいく見える。

もしかしたら、万が一、億が一娘がフラれてしまうかもしれない。


その事を僕が娘に教えると娘は、はっとして、考えた後、僕の選んだ人と結婚するというのだ。


これは、かなり覚悟のいることだった。

この国では、恋愛結婚が一般的だ。それでも、見たこともないような人と結婚すると言うのだ。


僕の娘は賢い。

サウス君、僕の娘は覚悟を決めたようだ君も覚悟を決めた方がいい。




後、グランド、アーラル、ナルシス、第一王子、ユラウス達の視点を予定しています。

これくらいの長さが理想です。

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