第5話 晩御飯

家に入るとさっそく愛奈が晩御飯を作り始めた。ちなみに愛奈の料理は超美味い。


「愛奈は今日は帰らなくて大丈夫なのか?」

「大丈夫だよ〜ちゃんと許可は貰ってきたし!」

「それなら大丈夫か。そういえば愛奈は何組になったんだ?」

「私はFだよ〜!りょーたはAだったよね!遠いなぁ」

「よく俺のクラスまで覚えてたな…」

この学校は1学年240人いて1クラスに40人の生徒がいて、A〜F組がある。教室はアルファベット順に並んでいるためA組とF組の教室はとても離れていて俺と愛奈が関わる事はほとんど無いのだ。


そんな話をしている間に晩御飯ができたみたいだ。

「オムライスじゃん、愛奈得意だもんな〜。」

「まぁね〜、困ったらお姉さんに任せなさい!」愛奈はたまにお姉さんぶってくる。そこがまた可愛くていいのだが。得意げに胸を張っている。推定Cカップが突き出される。揉みたい。どうにか幼馴染の特権で揉ませてもらえないだろうか。


なんて考えは一旦捨ててオムライスだ。2人で声を合わせて言う「いただきます。」久しぶりでなんだか感動した。オムライスは以前と同じ味で懐かしさを感じさせる。美味しい。


2人とも食べ終わり俺が皿洗いしていると愛奈が

「あ、そうだ今日泊まって良い?」と聞いてきた。

これはワンチあるのでは!?とか思いながら焦りを見せないように平然を装い

「良いけど着替えとかあるの?」

「今から取ってくるよ」と言って家を出ていった。


しばらくすると愛奈はなんか荷物を持って戻ってきた。まぁ家隣だしな。

「皿洗いありがとね〜、先にお風呂失礼して良い?」

俺がいいよと言うと愛奈は俺に近寄ってきて

「お姉さんと一緒に入る?」と聞かれたのでチャンスを逃すまいと「入りたーい」と冗談も交えたかのような返事をしてみた。この言い方をすればいざと言う時も言い訳できる。

すると愛奈は急に顔を赤くして「一緒に入るわけないでしょ!」と言ってお風呂場に行った。

恥ずかしがるなら最初からからかうなよ…。


しばらくすると愛奈が出てきた。濡れた髪にだぼだぼな部屋着。俺はたぼたぼな服を着てる女の子が大好きだ。故に今の愛奈は最強。なんて考えながら風呂場に行く。


お風呂を出ると愛奈が「髪乾かして〜」と言うので乾かしてあげた。毎回これだ。愛奈の髪はとても綺麗だから全然引き受けるが。


髪を乾かし終わり2人でテレビを見ていた。俺はそろそろ本題に入ろうと思い聞いた。

「それでまた家族と喧嘩したのか?」

愛奈が俺の家に泊まりに来る時は毎回家族と喧嘩しているときだ。すると愛奈は

「やっぱバレちゃったかー」

そりゃあ気づくよとだけ言って愛奈の話を聞いた。


しばらく話を聞いた。どうやら学力に関しての話で喧嘩になったらしい。うちの学校のクラス分けはA組から成績が良い人順になっているみたいな話を聞いた事があるが実際は分からない。だが愛奈が頭が良いわけではないのはよくわかっている。それを踏まえた上で俺は提案した。

俺が全教科教えるというなんとも無謀でめんどくさい話を。

愛奈は戸惑っていたが引き受けてくれた。

こうして俺と愛奈の教師と生徒の関係が始まった。







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