探索へ出発
翌日、俺達は庁舎の前に軽トラを停めて全員が集まるのを待っていた。
しばらくして、続々と人員が集まってきたので揃ったところで声をかけた。
「よし、予定通りこれから探索に行くけど、皆準備はいいか?」
「私達は大丈夫よ。」
「キシシシ、準備良しだよ♪楽しみだねぇ。」
ユウヒとオルヌはいつもと変わらない様子だった。
「ワタクシ達も準備OKですの!立ち塞がる敵はこの35ミリ機関砲で粉々にして差し上げますわ!」
「いやぁ、お嬢の家でかなりの高性能なの引っ張って来れたっすから期待してて下さいっす!」
「…お嬢の必殺泣き落としに敵う御当主様は居なかった…」
車両組は装甲車に機関銃の付いた砲塔がある車に大型のトレーラーを付けて来てくれた。
かなりの戦力になりそうだ。
『メルとアタイも準備OKだ!ユウタさん
『もぅ!リーンちゃんったらそう言うことは行動で示せばいいんだよぉ!そうしたらユウタさんのポイントアップなんだからぁ!』
くぐもった声で答えてくれたのは歩兵の2人だが、その見た目は鎧のような乗り物?に乗るというよりは着ているといっていいのか?をしていた。
詳しく聞くと、パワーアーマーという兵器らしく、片手で軽トラに積んでいるような重機関銃を軽々持てるそうで、それぞれバズーカ砲みたいなものと筋肉サイボーグが映画でぶっぱなしているのを見たことがある銃を持っていた。
「ボクの方もOKさ、抜群の乗り心地を保証するよ。」
ホープはサイドカーに乗ってきていたが、彼女は特に変わった様子はなく、何時も通りといった感じだった。
「では、到着目標はジャンク・ヒルズのゴミ山奥にある第2処理場、途中まではエミリーの先導で行くから、辺りに他の人がいなくなったら一旦停まってくれ。」
「解りましたわ!皆さんしっかり付いていらっしゃい!アリソン、前進!」
「
アリソンの操縦する装甲車を先頭に一列縦隊になって出発した俺たちはさっそく襲いかかる暴徒や無限に現れる機械の化物達をちぎっては投げ粉砕しながら奥に進んでいく…………
「……っていう感じになると思ってたんだけどなぁ……」
「ハハハッ!どこで読んだ読み物だいそれは?そんな状況じゃあそもそも街として成り立たないよ。」
隣でのんびり操縦しているホープにそう言われてしまった…
そりゃあなんかそういうイメージを持っていたけど…ここまでまっっったく何もないのもそれはそれで何かもにょるというかなんというか……
見れば他の皆ものんびりした空気をしていて、装甲車に乗っているメリーナに至ってはエミリーが見ていない隙に双眼鏡を覗いてこちらを見ながら動く気配がない…あっ後ろからひっぱたかられた…
周りにも小さいゴミ山をひっくり返して漁っている人が結構ワチャワチャしているが、道を塞ごうとする者はいなかった、というよりも目にしたとたん逃げたり隠れたりするのが大半だった…
「あのねぇ…デザがいる時点で相当な戦力に装甲車にPAと
「そうそう、そしてこんなとこウロウロしてるソイツらはさっさとこの世からご退場ってね♪つ・ま・り、ユウ兄のそのカワイイ考えが起こることはまだまだ先の話ってワケ!キシシシッ♪」
ユウヒに呆れられ、オルヌにからかわれてしまった……
だがしっかり聞いたぞ!この先は危険なのは間違いない、しっかり心の準備を整えて…
「あっそうそう、ユウ兄は切った張ったなんてしなくていいからね、他の皆に任せきりにしといて!」
「そうね、貴方弱いからムカつくけどあの傷顔に預けておくのが最善なんだけど…」
「……まあそうなるよなぁ」
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