計画示達
「さてと、まずはコイツを見てくれ」
そういうと、俺はアグラーヤにもらった地図を机の上に広げた。
「今いるここの辺りがジャンク・ヒルズの確保している領域だ。俺の目的のものはここ、第2処理場の周辺もしくはその中にある可能性が高い、皆にはそこに至るまでの護衛及び目的のものの回収を支援してもらいたい。」
「ちょっとお待ちくださいまし!ここはメインの探索道から外れているところですわ!我々の車両では進むことは困難です!……まあそこの泥臭い二人は問題はないでしょうけど……」
「はっ!道を通れねぇんじゃ御自慢の車両も役立たずだなぁおい?」
全く…歩兵と戦車兵は今も昔も仲悪いんだな……
「はいはい,喧嘩はしない、道に関しては大丈夫だ、俺に任せてくれ。」
あまりここでは俺の能力を話しておきたくはないが、何とか話を進めたい…
「了解ですわ!でしたら我々は車両にトレーラを付けて参りますわ!これなら他のいろいろなものも回収可能ですわ!」
「……わ、分かった、なら車両は頼むよ……」
俺が言うのもなんだがエイミーはもうちょっとしっかりした方がいいのでは?
「護衛はアタイらにまかせな!ユウタさんにゃ機械どもは破片一個も触らせないよ!」
「PA乗りはダテじゃないんだよぉ!」
「…頼もしいな、よろしく頼む。」
この二人は順当だろう、PAというのは見たことないからわからないが、おそらく未来の兵器だろう。
「ホープはサイドカーに俺を載せて適時移動してもらっていいか?」
「いいよ、フフフ、僕の運転テクニックしっかりとなりで見ておいてね。」
さて、これで移動は問題ないし……
「……なんで
「そうだよ!ユウ兄、離れちゃやだよ!」
ユウヒとオルヌがそう文句を言ってくるが、こればっかりは仕方がないんだよなぁ……
「障害物どかすのにちょこちょこ移動しないとだし、いちいちドア開けるの面倒なんだよ、それに荷台が重機関銃でいっぱいだからあまり重量ある物載せられないから軽トラは正直いらない……」
そう言いかけたら、ユウヒが凄い顔で睨んできた……
「……乗って行っていいから…オルヌが荷台で銃手、ユウヒが運転手ってことでよろしく…」
「ふんっ!初めからそうしておけばいいのよ!」
「キシシシッ!
さて、とりあえずは認識の共有できたから……
「あとは、危険予測なんだが……歩兵のお二人さんは何か思い当たるところはあるかな?」
メルとリーンにそう話しかけると、二人は少し悩んだ後
「とりあえず、機械関係の小さいのからデカいのまでいろいろうろついているからそこらへんかな?あっアタイらじゃなくて失礼だけどユウタさんへの脅威度ってことでな、そのあたりは正直に言わせてもらうよ。」
「私も同意見かなぁ、ユウタさん他のノマと身体能力は変わらないからねぇ…」
言われてもそれはそうだとしか思わなかった、何せこちとら数日前はごく普通の大学生だったのだから。
「それに関しては、なるべくみんなの後ろにいとくようにするよ、エイミー達は何か懸念事項があるかい?」
「ワタクシ達は車両が通れる道を見つけてほしいということですわ、通れない場合のう回路も偵察してもらえればなおよしですわ。」
「なるべく小回り効く車両用意するっすけど、運転しやすければありがたいっす。」
「……あまり正規ルートを外れるのは危険……それが確保領域に近くても……」
エイミー達はやはり車両の進路が確保されているのかが不安事項ってところか……
「それなら心配しなくていい、なかったなら作ればいいからな。」
エイミーたちや、リーンたちも不思議そうな顔をしてこちらを見てきた。
「まあ、詳しいことは現地で話そう、ここだと人目があるからな…なので、皆には働き次第でうまくいったらさっきも言ったとおりの報酬のほかにボーナスも追加で出そう、明朝7時庁舎前に集合して装備の確認をしてから出発しよう。」
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