第11話「轍鮒之急!昨日の敵は今日の友!」

一本杉 勇(いっぽんすぎ いさむ)

正義感の強い明るいお調子者。

拳道越流師範代、龍虎の弟子。

秋光のことは親友だと思っている。

ホァンとメリッサに敗北したことでさらなる強さを求めて修業中


二宮 楓(にのみや かえで)

常識人。龍虎の養子で勇と同級生。

そこそこ強い。

勇のブレーキ役で勇のことは出来の悪い弟だと思っている。

最近の鬼気迫る勇を心配している。


二宮 龍虎(りゅうこ)

拳道越流師範代。常に冷静で厳格。鬼龍とは兄弟弟子。

厳格な性格で勇を厳しく指導するが、本心ではかわいい弟子だと思っている。

鬼龍との決戦が近いことを感じている。


三菱 秋光(みつびし あきみつ)

勇と同じ学校に通う文武両道の優等生。

誰にでも人当たりがいいので学校でかなりモテている。

だが裏の顔はフードで顔を隠し不良やヤクザを狩る武道家。

勘違いで勇の師を鬼龍だと思っていたが、5話にて龍虎が師匠であることを知る。

裏と表の表情をしってもかわらない拳道越流御一行のせいで最近調子が狂うな、と思っている。


四方田 浩一(よもた こういち)

引っ込み思案な性格の転校生だったが、龍虎に言われた言葉で変わりつつある。

勇は頼れる友人だと思っているし、つっこみ役が板についてきたところもある。


五国寺 貴美(ごこくじ たかみ)

私立フロンティア高校で負けなしのスケバン。

キックボクシングスタイルだが、特殊警棒の扱いにも長けている。

乳はない。それを気にしているので胸について何か言われたらキレ散らかす。

秋光に敗北してからは真面目にキックボクシングジムに通っているため学校は休みがちになった。


ホァン

鬼龍の弟子、さまざまな中国拳法を駆使して戦う。

中国人。軽い性格で思ったことを口にするタイプ。

龍虎の弟子をライバル視しているし、見るたびに強くなる勇を好ましく思っている。(そういう好きじゃない)


メリッサ

鬼龍の弟子、カポエイラとコマンドサンボを駆使して戦う。

アメリカ人。明るい性格。

龍虎の弟子をライバル視しているし、見るたびに強くなる勇を好ましく思っている。(そういう好きじゃない)


鬼龍(きりゅう)

裏社会で恐れられている武闘家。

流派は拳道越流と自称している。

残忍で目的のためなら手段を択ばない極悪な性格


勇♂:

楓♀:

龍虎♂:

秋光♂:

浩一♂(少年♀):

ホァン♂(少年♀):

メリッサ♀:

鬼龍♂:

貴美♀:

9人

♂6-4 ♀3-5


シーン0 サブタイトル

勇「「鉄魂(てっこん) 第11話 轍鮒之急(てっぷのきゅう)!昨日の敵は今日の友!」」


シーン1 屋上

秋光(なるほど、古風だと思っていたがアンクルウェイト、中々いい感じじゃないか。)


浩一「あ、いた!秋光くん!」


秋光「やぁ、浩一くんじゃないか。どうしんだい?屋上にくるなんて珍しいね」


浩一「今は僕しかいないんだし演技しなくていいよ」


秋光「……そうかよ」


浩一「う、うん。い、一緒にご飯たべてもいいかな?」


秋光「……好きにしろ。で?わざわざ1人でなんのようだ?一本杉と二宮は仲良く休みだろうが」


浩一「それなんだけど実は……」カクカクシカジカ



秋光「なに。鬼龍があの道場に攻めてきた……?」


浩一「そうなんだ。9月20日に昔龍虎さんが通ってたっていう道場で決着をつけようって……」


秋光「それで?俺になんの関係がある」


浩一「いや、その……1人でも強い人が一緒にいれば勇くんも安心かなって……」


秋光「ハッあのクソ偽善者が死んでくれるなら俺は本望だぜ」


浩一「そんな!」


秋光「じゃぁな」


浩一「ま、まってよ秋光くん!」





シーン2 貴美のトレーニング場

拓郎「貴美さん!あと10回いきましょう!」


SE:ミットを殴る音


正樹「貴美さんドリンクおいておきます!!!」


SE:ミットを殴る音


SE:ガチャリ


秋光「邪魔するぞ」


拓郎「フ、フードの男!!」


正樹「なにしにきた!貴美さんはもう不良じゃないぞ!」


貴美「なんの用だい?」


秋光「……あのアメリカ人にリベンジしたくねぇか?」


貴美「!……へぇ、アンタ意外とっていうか、普通にいい奴じゃないか」


秋光「黙れ」


貴美「いつだい?」


秋光「9月20日だ」


貴美「場所は?」


秋光「……」


貴美「場所は??」


秋光「四方田 浩一ってやつに聞け。詳しく教えてくれるだろうよ」


貴美「アンタ……場所、きかなかったね?」


拓郎「えっ…きかなかったのか?」


正樹「意外と抜けてるんだな」


秋光「うるせぇ! ぶっとばされたいか!」


拓郎「ンヒェ!」


正樹「ワッ……アッ……」


貴美「あんま驚かすなよ、こいつらビビりなんだから。でもありがとよ、これで最初にボコられたのはチャラにしてやる」


秋光「フンッ。俺はなんとも思っちゃいないがな」


SE:ガチャリ


秋光「……バカがうつったぜ」



シーン3 道場

龍虎「……勇。これより奥義を授ける。だがこれは諸刃の剣。可能であれば使わないほうがいい」


勇「わかった」


龍虎「お前の体に教え込む、構えろ」


勇「そっちのほうが俺にはわかりやすくていいぜ!」


龍虎「拳道越流奥義!空衝風迅打(くうしょうふうじんだ)!」


SE:鈍い攻撃音

SE:バタンッ!


勇「オゴッ……ガハッ……」


龍虎「どうだ」


勇「す、すげぇ衝撃だ……全部の内臓がひっくり返った感じがする……でもつかめた……!」


龍虎「今ので1割ほどだ。全力で打てば相手は3日間、食事も喉を通らんくなる。

そして、使用者の腕もしばらく使い物にならなくなる……」


楓「お父さん、私にも!」


龍虎「だめだ。楓ではまだ技術不足だ」


楓「でも……」


勇「楓、俺に任せとけって。師匠も楓も絶対に俺が守ってやる!」


龍虎「バカ者。お前たちを守るのは私だ。それにさっきの技は奥義ではあるが……隙が大きい。簡単に決まる技ではない」


勇「ま、まさか……!免許皆伝の技……!?」


龍虎「いや、一歩間違えれば相手が死んでしまうからな。

拳道越流にふさわしくないとお師匠様が封印した技だ。鬼龍も使えるので教えたまで」


勇「なぁんだ」


龍虎「いいからさっさと立ち上がれ、鍛錬を続けるぞ。」


楓「私じゃまだ修業不足なんだね……」


勇「楓」楓の肩に手をおく


楓「勇……」


勇「バ、バケツ……」


楓「ちょ、ちょっと!!」


勇「オロロロロロロロロロロ」


楓「お父さん!!!!」


龍虎「す、すまん……手加減したんだが……」




シーン4 学校

浩一「勇くんと二宮さんが休んでると学校がすごい静かな気がするなぁ……」


拓郎「お、おい。四方田」


浩一「あ……や、やぁ。僕になにかようかな……?」


拓郎「そんな構えるなよ…って無理があるよな。この前は、ごめん」


正樹「俺もだ。本当にすまなかった」


浩一「え……?」


拓郎「って謝っても許しちゃくれないだろうが……」


浩一「ううん、いいよ。人は信じるものだしね。で、どうしたの?」


拓郎「四方田……あ、あぁ!」


正樹「お前、なんか目の色かわったな。全然オドオドもしてないし」


浩一「え?そうかな……へへ」


貴美「こっからはアタシから頼ませてもらうよ、四方田浩一であってるね?」


浩一「はい」


貴美「2週間後に一本杉とあの寸胴が危ないってきいたんだ。戦う場所を教えな」


浩一「力になってくれるんですか!?」


貴美「ふっ、鬼龍の弟子ってやらに用があるだけだよ」


浩一(あっ、あそこにいるのは秋光くん……)


秋光(どう聞くか悩んでたがおあつらえ向きな状況じゃねぇか……)


浩一「ありがとうございます!場所は坂ノ下通りをまっすぐいった外れにある道場です!」


貴美「わっ、そんな大声でいわなくても聞こえてるよ!」


秋光(確かに聞いたぜ。)




シーン5 道場

勇「いよいよ今晩か……!」


楓「腕が鳴るわね!」


龍虎「二人とも、よくここまで鍛えぬいた。だが一つ約束してくれ。危なくなったら逃げろ」


勇「師匠、俺は


龍虎「約束だ。勇。楓を守り抜いてくれ」


勇「……わかった」


楓「もう、お父さんったら……そうだ!お昼はご馳走にしましょう?私何か買ってくる!」


龍虎「あ、あぁ。そうだな。暗くなりすぎてもよくない、頼むぞ楓」




シーン6 道路

楓「もう、お父さんも勇も考えすぎなんだから」


鬼龍「そうかな?」


楓「きっ、鬼龍……!」


鬼龍「龍虎の最後の枷を外すため、お前には犠牲になってもらう」


楓「ただではやられないわ!」


鬼龍、楓、戦闘

SE:殴る

SE:サッ

SE:殴る(受け止め)


鬼龍「さすがじじいの孫だ。息子のほうはてんで才能がなかったが、お前からは光るものを感じる」


鬼龍の拳が楓の腹部に

SE:殴る(大)


楓「かふっ……」


鬼龍「恨むなら最期の情けをかけてやったにもかかわらず武をやめなかった龍虎を恨め」




シーン7 道場

勇「な、なぁ。楓遅くないか?」


龍虎「……いやな予感がする!いくぞ、勇!」


勇「あぁ!」


SE:ガラガラ

SE:ダッ



シーン8 路地裏

間 坂ノ下通り、人気のすくない裏路地にて。



鬼龍「きたな、龍虎」


龍虎「……鬼龍!楓は無事だろうな!」


鬼龍「フッ、察しはついているようだな。まだ、生かしてある」


勇「てめぇ鬼龍この野郎……楓になにかしやがったら……!」


鬼龍「焦らなくてもお前も殺す。やるのはホァンとメリッサだがな」


龍虎「周りくどい真似を……!」


鬼龍「邪魔がはいらんようサシで蹴りをつけるためよ。若いモノは若いモノ同士」


ホァン「決着をつけちゃおうって話アル!」


メリッサ「じゃ、勇。私たちと一緒にここを離れましょう?」


龍虎「いいだろう。好きにしろ……勇、死ぬなよ」


ホァン「はは、心配しなくても死ぬネ」


勇「さっさとかたづけてぇ、いくぞ!」


鬼龍「頭の中は娘でいっぱいか?愛弟子が死ぬというのに気にする素ぶりもないとは……冷たいじゃないか」


龍虎「俺の……俺の一番弟子をなめるなよ」




シーン8 決戦場

勇「俺は今怒ってんだ。ウォーミングがてらぶっとばしてすぐに楓を助け出してやる」


ホァン「はは、僕しってる。ねぇメリッサ、あいつみたいなやつ君の国の言葉でなんていうんだっけ?」


メリッサ「ビックマウス!」


ホァン「それヨ!」


勇「口だけかどうか、見せてやるぜ!!!」


勇VSホァン、メリッサ


ナレ「勇の怒涛の攻撃がホァンに、2人はコンビネーションで対抗するが、勇はメリッサの攻撃をすべていなし、ホァンに的確に攻撃をあてていく」


ホァン「驚いた、2週間前とは別人ヨ…!」


メリッサ「私たちも本気MAXでいかないとネ…!」


勇「ウォーミングがてら……とはいったが女は殴れん……!ムムム……!」


メリッサ「まだそんなこというデスか!?」


SE:スタッ


貴美「じゃぁアタシたちに任せればいいんじゃないか?」


秋光「……」


勇「女番長先輩に秋光!?なんでここに!」


貴美「四方田浩一のおかげさ。アンタを助けてくれって、いいやつだね。アイツも」


秋光「勘違いするなよ一本杉。俺はそこの男に用があるだけでお前を助けに来たわけじゃない」


貴美「時間きいてなかったからって道場付近でアタシより先にまってたのに、説得力ないよ」


ホァン「ハッハー!これを日本語で役者がそろったっていうのカナ?」


メリッサ「ワオ、この前コテンパンにしたヤンキーガールね!なにか変わったのかしら?」


貴美「一本杉!いきな!」


秋光「もたもたしてたら鬼龍も俺がぶっとばすぞ」


勇「サンキュー二人とも!!!」


ホァン「アイヤー……鬼龍様にあとで怒られちゃう、でも……今日こそとことん楽しめそうヨ……!」



シーン9 次回予告

勇「次回予告!」


鬼龍「さぁ龍虎、決着をつけよう。その前に、お前の娘が死ぬ様を目に焼き付けるといい!」


龍虎「鬼龍貴様……俺の娘に手を出すな!」


勇「待ってろ楓!絶対助けてやる!!!」


勇「次回!被髪纓冠(ひはつえいかん)!鬼龍VS勇!? 明日を迎えるために、楓は絶対助ける!」

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