アンティーク

@PURINTO

第1話  ゴミとクズの世界

熱いとも言えない、寒いとも言えない、アルコールの匂いが充満している。

そんな世界になっちまったのも、原因があるんだ…

そう、あるんだぜ?

俺たち”荒くれ者”はもともとは優秀な研究者だった…。

『見ろ!この美しいエネルギーを!』

約1万人もの研究者が作ったエネルギーをまるで自分が作ったかのように

説明しているのは俺たちの”クズッ”!

おっと口が滑った…

俺たちの社長!”アルべチーノ・ドマールフ”だ。

奴は人工的に永久生成できるエネルギーの開発を我々に押し付けた。

寝る暇も与えられず、どの研究者も顔の下にはクマがはっきりと付いている…

ん?”何人か目がぱっちりしてる”って?それは…まぁ!いいだろ?

個人差だ!

そんなことより!ここからが問題だ、

俺たちは永久的にエネルギーを生成する

夢のアイテムを作らないといけないわけだな?

もちろん、そのためには

何かアイデアが必要だったのさ!

そ・こ・で

俺たちは一つの鉱石を見つけたんだ!

その鉱石は永久的に光り続ける、

夢のアイテムってわけさ、

その名も…

”アンティーク”

…だっ!

…ん?なんだよ!

別にいいだろ?俺が名前を付けたんだ。

文句は言うんじゃないぞ?それ以上いったら舌を引きちぎってやる!

…でよ

そこからが一番の山だったんだ…、その宝石を動力源に

永久的にエネルギーの配給が可能になったんだ…そう、

そこまではよかった…。

でも、アンティークは俺たちの予想を超えるほどの特殊な鉱石…

いや”生物”だったんだ…

もともとアンティークは急にこの世界に出現した…。

危険視されていたが…俺たちは疲れで頭がおかしかったんだ…。

アンティークはな…鉱物じゃない…あれは生き物に近い…

”生命体”だ

繁殖し、食事をして、自立をする…

アンティークの光っている鉱物のような姿…あれは…

まだ、赤ちゃんなんだ、何言ってるかわからないと思うが…つづけるぞ?

赤ちゃんってことは親がいるよな?しらんけど

俺たちは赤ん坊を無理やり親から引き離してエネルギーを吸収している…

そんなことを、もちろん親が許すわけがない…俺だって許さない。

親は強大だった…

俺たちの文明を一瞬にして破壊させた。

その姿は…まるで神そのものだった…。

『でよ?俺たちはアルべチーノがまだ生きてるっつうから

ぶっ殺すために生きて!生きて!生き続けてるんだよ!わかったかぁ!』

ガスマスクをつけた男がクマのぬいぐるみに

気が狂ったかのように話続ける…。

そして、それを遠くから見てる二人の男がいた

『おいおい!マイクがまた、ぬいぐるみとお話ししてるぜ?

どう思うよ…アニキ?』

フルフェイスヘルメットを被っている男と全身機械のような男…。

『はぁ~、俺たちがこの荒くれどもを引き連れるんだろ?

先が重いな…』

二人はリーダーであるが…正直言って自覚はなかった…。

正気なだけでリーダーになれるこの世界…狂ってる

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