第2話 ダンジョン
まず何故、この婚約破棄が起こったのかと言うと、バーミリオン家当主である メルケスとその妻 キンブリーが自分達より身分の低いものを見下すなどの行為をライルが子供の頃より見てきていたからである。(バーミリオン家は公爵家)
このため、ライルの中には『自分より下の身分のものは私に従うべきであり、私達の家が王家の次に権力を持っている』という意識が強くなり、そこからほかの貴族達に強い発言力を持つのだという事を示すために、この事件が起こしたということだ。
何とも馬鹿げている。
こんなことをすれば多くの貴族を敵に回し、学園での生活に異常をきたすかもしれないというのに…。
なぜ俺が実際にいればすごい嫌な奴にハマっていたのだろうか…検討もつかない。
だが、この婚約破棄イベントは物語序盤も序盤なので、まだ巻き返しがきくが、今は全くと言っていいほどすることが無い。
というか、する意味がないのだ。
このライルは、顔はイケメンなのだが如何せん性格が終わっている(そんなとこも好きだった)。
そんなやつが、今下がりきった好感度をあげようとしたところで無駄に終わるだけだからである。
「どうしたもんかなぁ...」
と、黄金に輝くスライムを倒しながら考える。
そう、俺は今ダンジョンにいます。
それも普通のじゃなく、経験値がアホほど手に入るダンジョン、カールダンジョンにいる。
このダンジョンはプレイヤーからの『レベルが上がりにくすぎる』という苦情が元に生まれたダンジョンなのだが、運営は一か百しか知らないのだろうか?
そんなこんなで一時間ほどスライムを狩り続けるといつの間にか、レベルがカンストしてた。
.........完全にやりすぎた
この世界の普通の人間はだいたい二十ほど、頑張って五十行けば英雄にもなれる。
それなのに俺はレベル百.....
まぁ、いっか!
この先戦闘力も必要になるだろうし!
そう自分に言い聞かせ俺は家へと帰った。
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