第32話・カンニング!?
律子は自宅に帰り母に叱責された……
律子の母「アンタ!!この情けない点数は何なの!?」
律子はテストで0点を取った…
律子の母「って言うか!!点数にすらなってないじゃない!!」
律子「いや~ママったら上手いこと言うね~」
律子は苦し紛れの言い訳をした…
律子「でもさ…伸びしろはあると思わない?どん底だから上に行くだけだよ?」
律子の母「ふ〜ん……じゃあ今すぐに伸びしろを見せなさい!!」
律子「へ??今すぐ??」
律子の母「次のテストで平均点取るのよ!!ダメならお小遣いはナシ!!」
律子「エ~~ッ!!??」
翌日…学校にて律子は頭を抱えて悩んだ。
律子「てな訳で…どうしよう……」
隣りの席の
津奈「どうするって、アンタそりゃ勉強するしかないんじゃないの?」
律子の親友であるミナも同意見だった。
ミナ「そうよね…もう勉強するしか道はないよ」
それに対し律子はキリリと言う表情で言った。
律子「勉強は嫌!!学生じゃあるまいし!!」
津奈「いや…私達もアンタも学生でしょう……」
ミナ(素直に勉強したら良いのに……)
断固勉強を拒む律子に津奈は訊ねた。
津奈「じゃあ…どうしたいの?いっそカンニングでもする?」
ミナ「いくらリッちゃんでもカンニングなんて……」
カンニングと聞き律子の頭に稲妻が落ちた…気がする……
律子「か…カンニング……」
ミナ「ちょ…ちょっと!!??」
律子は何かに目覚めた……
律子「それだよ!!カンニング!!答え見せてよ!!」
津奈「隣同士で同じ答えなんてバレるよ、どうせならペーパーにしたら?」
ミナ「どっちもダメ!!!!」
そして…次の日……学校の廊下にて…
ミナ「リッちゃん、本気でカンニングする気?」
律子「もうそれしか道は無いよ」
ミナ「勉強するって選択肢は無いの?」
律子は自信を持って答えた……
律子「無いわ!!ありえない!!」
ミナには何がそこまで律子を駆り立てるのかが理解出来なかった。
律子「学生じゃあるまいし、勉強なんてお断りよ!!」
ミナ「いや…いつも言うけど学生でしょう?」
律子「世の中、学歴と知識が全てじゃないわ!!」
ミナ「全国の受験生を敵に回す発言は、辞めようよ……」
カンニングの意志を曲げない律子にミナは言った。
ミナ「先生だって、ちゃんと勉強したらリッちゃんみたいなおバカにも、わかるテストを作るよ」
律子「とても親友とは思えない言い草ね……」
ミナ「一緒に勉強しようよ?」
ミナの問いに律子は答えた。
律子「カンニングって素晴らしいい方法があるのに、わざわざ勉強するなんてバカみたいだよ」
ミナ「腐った根性も、ここまで来ると清々しく見える……」
律子「まあ見てなさい!完璧なカンニングペーパーを作るからね!!」
ミナ「いや……カンペ作る前に…大事な事を忘れてるよ……」
律子「え?何?」
ミナ「答えを知らないのに、どうやって作る気?」
その一言に、律子の頭上には稲妻が…不発した心地だった……。
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