第28話・ユニットコント??

その日の下校時間、律子は友人の安田を誘った。


律子「安田さん、一緒に帰ろう?」

安田「リッちゃん?そっか、ミナは今日委員会か…」

律子「たまには良いでしょう?」

安田「う~ん…でもなあ、私も部活があるのよ」

律子「え?部活?何してんの?」


律子は、友人の安田が何部なのかすら今更ながら知らなかった。


安田「バスケ部だよ、今更聞く?ミナ以外の友達にも興味持とうよ」


安田にそう言われ、律子は周囲を見渡した。

目の前には、モブこと茂部山もぶやまと、キャラこと木荒きあらがいた。


律子(ミナ以外…あの二人とは親しくないけど友達だよね?)


律子は、二人に声をかけた。


律子「ねえ?一緒に帰ろう?」

モブ「オッケー、一緒に帰ろうか?」

キャラ「中川さんや、メッチャ珍しいんちゃう?」


キャラが提案した。


キャラ「ねえ?モブちゃん、三人揃ったんやから、アレやれるんちゃう?」

モブ「アレ?」

律子(何だろう?)

キャラ「ユニットコントだよ」

モブ「何よ?それ??」

律子(コント??)

キャラ「アイドルユニットみたいに、踊りながら漫才するアレ」

モブ「知らんわ!!」

律子(え?漫才するの??)

キャラ「なんでやねん?一緒にやろ?」

モブ「出来るか!!」

キャラ「そない言わんと挑戦してみたらええやん」

モブ「ようせんわ!!やれるか!!」


律子は、既に漫才と化した二人のやりとりに圧倒された。


モブ「モブキャラみたいだから、その呼び方やめて!!」

キャラ「そない青筋立てて怒らんでも、ええやん」

モブ「怒るわ!!」


そこへ、委員会を終えたミナが現れた。


ミナ「あれ?リッちゃん待っててくれたの?」

律子「え?ま…まあね……」

ミナ「何アレ?漫才?」

律子「そ…そうみたい……」


その後…「廊下で漫才してはいけません!!」と先生に言われ、モブキャラコンビは叱られた……

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