第21話・テストで勝負!!後編
ドサッ!!……
ミナは、律子の部屋で大量の問題集を出した。
律子「ちょっと…この…問題集の山は??」
ミナは律子の肩に、そっと手を置き言った。
ミナ「わからないところは、教えるから
まずは頑張ろう!!」
律子「頑張ろうってアンタ…」
律子は、憤慨して答えた。
律子「全部わかんない!!無理!!」
ミナ「少しは考えようよ……」
渋々問題集に向き合う律子に、ミナは言った。
ミナ「バカでもわかるように、教えるね」
律子「アンタって…マジで時々毒舌よね……」
ガチャ……
不意に部屋のドアが開いた……
ミナ「あ…おばさん、こんにちは」
律子「ママ?どうしたの?」
律子の母が、部屋に入って来た。
律子の母「う~……あの律子が…勉強を…
嬉しくて心臓が止まりそう……」
律子の母は、泣いた…
ミナ「おばさん…気持ちわかるよ…」
ミナは律子の母に訴えた。
ミナ「リッちゃん…このままじゃ
高校生にも、なれないんじゃないかと心配で……」
律子の母「ミナちゃん……」
律子「ちょっと…何なのよ……」
律子の母は、律子の肩に手をかけた。
律子の母「そうよね!!せめて高校までは
絶対に行きなさい!!」
律子「ちょっ!?なっ!?わ…わたしだって
高校までは行きたいわよ!!」
そして…テストの日を迎えた……
先生「みなさん!遂にテストが始まります!
持てる力を存分に発揮して、いい点を取りましょう!」
律子は、青い顔をして答案用紙を睨んだ。
律子(持てる力なんて無いのに…無理だよ……)
その姿を見て、隣の席の
津奈(中川さん…相変わらず顔色悪いな……)
しかし…律子は答案用紙を見て歓喜の表情を見せた。
律子(あれ!?わかる!!答えが……もしかして…
これって、覚醒ってやつなの??)
津奈(え??か…顔が…本当に大丈夫かしら??)
そして…無事テストが終わり…
翌日、答案用紙が帰って来た……
律子「見てよ!この点数!わたし遂に覚醒したわ!!」
ミナ「頑張った甲斐があったね!?」
安田「え?リッちゃん、そんなに良い点だったの??」
律子はミナに答案用紙を見せた。
ミナ「さ…35点……」
安田「これが…覚醒リッちゃんの点なの?」
二人は呆れたが、当の律子は…
律子「打率三割五分よ!!凄くない!?」
ミナ「そ…それは…野球ならね…でもこれは…
勉強だよ…ガリ勉メガネには、負けたかも……」
安田「ま…まあ…伸びしろはあるんじゃない?…多分……」
律子は嬉しそうに、野球の素振りをしていた。
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