第17話・ガリ勉メガネ

律子はミナに尋ねた。


律子「この間、学年三番の成績って言ってたよね?」

ミナ「そうだよ、見直した?」


成績の事を言われて、ミナは上機嫌になった。


律子「って事はさ……」

ミナ「え?なに?」

律子「三番だから、二人もミナより頭の良い人いるって事?」

ミナ「うぐ…そ…それは……」


突然ミナが憤慨して、律子の襟首を掴んだ……。


ミナ「わたし!あんな子に負けたとは思ってないからね!!」

律子「ぐふっ!!み…ミナ…お…落ち着いて…」


そこへ、大きな丸眼鏡におかっぱ頭の黒い服を来た女生徒が現れた。


丸眼鏡の女生徒「邪魔よ!廊下で騒ぐな!!馬鹿者!!」


その女生徒は、腕組してミナを怒鳴りつけた。


ミナ「アンタは!!二組の根倉さん!!」


根倉と呼ばれる女生徒は、ミナを罵倒した。


根倉「キャンキャンと良く吠える事、だからアンタは三番目なのよ」

ミナ「何ですって!?こ…この……ガリ勉メガネ!!」

根倉「言ったわね??三番目の癖に!!」

ミナ「ホントの事だもん!!」


二人は取っ組み合いの喧嘩をし始めた。


ミナ「アンタなんか、ただのガリ勉よ!!」

根倉「そのガリ勉に勝てない三番目は誰!?」

ミナ「次は勝つもん!!」

律子「み…ミナ…熱くならないで……」


二人の喧嘩は収拾がつかなくなった……。

そこへ、四ノ宮が現れる。


四ノ宮「騒々しいいわね?何の騒ぎ?」

律子「ゲッ!?こんな時に、四ノ宮さん??」

四ノ宮「何よ、アンタこの二人を止められない訳?」

律子「だ…だって……」

四ノ宮「フッ、そこで見てなさい」

律子「え?」


四ノ宮は、腕を組み二人を一喝した。


四ノ宮「ネネ!!やめなさい!!!!」


その瞬間、二人の…いや、根倉の動きが止まった。


根倉「しーちゃん??」

四ノ宮「周りを考えなさい!!」

根倉「しーちゃん…ゴメン……」


根倉は小さくなり、四ノ宮に従った。

その姿を見て、ミナも律子に従う……。


ミナ「リッちゃん…ゴメン……」

律子「コレって…どう言う事??」


四ノ宮が律子に言った。


四ノ宮「この勝負は、わたしの勝ちね!」

律子「なにを、どうやったら今のが勝負になるのよ??」


四ノ宮にとっては、律子に絡む事の全てが勝負なのだ。

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