第16話・マスク

最近町では、マスクをしている人が実に多い……。

(コロナ渦前の時に我が町を見て、考えた話です)


律子「みんなマスクして、ヤバい病気でも流行ってるの?」

ミナ「多分…別の理由じゃないかな…」

マスクの女の子「お待たせ、お二人さん」


二人の前に、マスクの女の子が現れた。


ミナ「え…えっと…誰??」

律子「変質者!!??」


マスクの女の子は友人の安田だった。


安田「変質者とは、なんちゅう失礼な!!」

律子「なんだ…安田さんか?マスクでわかんないよ…」


安田は、律子にマスクを勧めた。


安田「リッちゃんも、してみなよ?世界が変わるよ?」

律子「嫌よ、風邪でもないのに息苦しいだけ!」

ミナ「でもさ、それって…」


ミナは、爆弾発言をした……。


ミナ「口が臭い人とか、鼻から下が残念な人も、スッピンに自信がない人も、誤魔化せるわよね?」


周囲の人の視線は、律子達に集まった……。


律子「ちょっと…心当たりのある人が、見てるからやめて……」


そして、翌日……。


安田「あれ?リッちゃん…それ……」


律子は、マスクに厚着をして登校して来た。


安田「結局マスクしてんじゃん!」

律子「風邪ひいて熱もあるの……」

安田「休めばいいのに」

律子「休んだら、また…かよわいと言われるでしょう?」

ミナ「弱ってる姿を見せる方が、かよわいと思うよ……」

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