第14話・勉強対決
廊下を歩く、律子とミナの前に四ノ宮が現れた。
四ノ宮「ちょっと、待ちなさいよ」
ミナ「リッちゃん、四ノ宮さんだよ」
律子は、四ノ宮を見て面倒くさそうに溜息をついた。
律子「はあ~…またアンタなの?今度はなに?」
四ノ宮「態度悪っ!宿命のライバルに対して失礼よ!」
隣りのクラスの四ノ宮は、昔から何かと律子に絡んで来て、ライバルだと思っているらしいが、律子はあまり気にしてはいなかった。
四ノ宮「この間のマラソン対決は、もの別れの引き分けに終わったでしょう?」
律子「勝手に引き分けにしてる…」
ミナ「四ノ宮さんは、走れなかった事だし、リッちゃんの不戦勝では?」
四ノ宮「女の勝負に不戦勝はない!あるのは勝つか負けるか!白か黒よ!!」
律子「アンタ…セコすぎない!?」
二人の勝負に、ミナが提案をした。
ミナ「じゃあさ、今までみたいな脳筋対決じゃなくて、思いきって別のジャンルで勝負してみたら?」
律子・四ノ宮「どんな?」
ミナ「勉強♪」
律子・四ノ宮「べ…べ…べ…勉強!!??」
ミナの提案に、二人は驚き全身に稲妻が走った……。
律子も四ノ宮も、勉強が大の苦手で教科書より漫画なのだ。
ミナ「二人とも、負けず劣らずおバカさんだから楽しみね♪」
四ノ宮「アンタの友達、酷いこと言うわね?」
律子「この子…たまに毒舌なの……」
そして、放課後……。
ミナが二人に、答案用紙を渡した。
ミナ「では、その問題を解いて下さい」
律子「これって…ミナが作ったの??」
四ノ宮「…………」
その答案用紙は、先生が作るのと遜色ない出来だった。
律子「アンタって、そんなに頭良かった?」
ミナ「親友なのに忘れたの?成績はクラスで二番!学年では三番です!!」
律子には、ミナが輝いて見えた。
律子「ミナ凄い!わたしやっぱり、ミナのお嫁さんになる!!」
ミナ「それ…こないだ断ったでしょう?やめてよ……」
盛り上がる二人をよそに、四ノ宮が言い出した。
四ノ宮「全く…アンタ達って、かよわいわね?わたしはパスよ、こんなのやってらんないわ、馬鹿馬鹿しい」
律子「わたしは、やるわよ!!」
四ノ宮「ちょっと!?アンタ正気??」
律子「ミナのお嫁さんになるんだから、これくらいやれるわ!!」
四ノ宮「アンタ…すっかりかよわくなって…マジで大丈夫??」
ミナ(変な動機だけど…あのリッちゃんが勉強を……)
結局、四ノ宮も勉強する事になり
一時間後……。
四ノ宮「仕方なく乗ってあげたけど、自信あるわ」
律子「わたしも完璧!やれば出来るのよ!!」
ミナ「じゃあ、採点するね……」
ミナは、二人の採点結果に驚いた…なんと……。
ミナ「リッちゃん10点、四ノ宮さん9点…」
律子「10点満点!!わたしの勝ち!!」
四ノ宮「え~っ!!??どこで間違えた??」
ミナ(いや…これは…100点満点のテスト…とは、言えない……)
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