第二話 名も無き末裔 case6

† † † †


 ————————雨音がひどくうるさい。



 窓の外で、絶え間なくざあざあと水音が聞こえてくる。

そのせいで、眠りに落ちたり、目を覚ましたりを何度も繰り返していた。

 子供の頃から使っている自室のベッドの上で、白翅は小さく寝返りを打った。

 目を開けると、カーテンを閉め切った窓の隙間から入り込んだ細い光が、天井や壁を横切り、白く染めた。

 遠くから、微かに自動車の走行音が聞こえてくる。

さっきのは、そのヘッドライトだったのだろう。

 外は土砂降りなのに、こんな日でも運転する人はいるらしい。


 枕元の古い目覚まし時計は午後十一時を指している。

 寝付けないからといって起き出す気にもなれず、白翅はまた寝返りを打ち、仰向けになって天井を見つめた。

 別に明日は早く起きなければならないわけではない。

 まだ世間は春休みに入ったばかりだ。 また、細い光がまた天井を照らす。 


「……ん……」


 雨の音に混ざって、何かが地面を擦るような音が耳に届いた。そして、バン、と何か重い音。


(車の音、かな……?)


 最初の音はタイヤが地面にこすれる音だったのだろうか。

 そう思って思わずベッドから半身を起こし、耳を傾ける。音がとても近い。


 もしかすると、自分の家がある路地のすぐ近くではないだろうか。

 続いて、本当に小さな水音が雨に混ざって複数聞こえてくる。

 何かの気配が近づいてくる。それも複数。何人かが、ゆっくりと、気配を殺して。

 

 ぞわ、っと背筋が冷たくなり、心臓の鼓動が急に早くなった。

 アドレナリンが分泌され、さっきまで感じていた中途半端な眠気が一気に冷めていく。


「……なに、」


 ベッドから白翅は素早く降りた。

 なぜかその場所に、そのままいてはいけない気がした。


 この感覚は、間違いない。

 あの時、二日前に転落事件があった現場で感じたものと同じ気配だ。

 そして、そのずっと前にも感じたものと同じ。 


 鋭く、痛みのような緊張が体中を駆け抜けた。

 頭の中で、何かが警鐘を鳴らす。


 白翅は、まるで本能に突き動かされるようにベッドから飛び退いた。


 部屋の隅まで駆けた次の瞬間、皿が割れるような音と共に、部屋の窓が砕け散る。

 雨粒の水飛沫と共に、何か大きな影が激しい勢いで室内に飛び込んできた。


「————————!」


 白翅が大きく後ろに下がると、それと同時に、自分がさっきまで寝ていたベッドが潰され、粉々になって部品を撒き散らした。


 ものすごい衝撃で部屋全体が揺れ、床全体が大きな音を立てて軋んだ。

 衝撃で、部屋の中に飛び込んできた雨水や、割れたガラス片がさして広くない部屋のあちこちに飛び散り、白翅のいる、部屋の隅にまで水滴が跳ねた。

 思わず床に転がって姿勢を低くして、勉強机の近くに屈んだ。


『うううううううう』


 唸り声を上げて、うずくまっていた巨大な影がこちらに目を向けた。

 その大きな顔には、獣のように黄色く輝く目が、横に並んで四つもついていた。

 こげ茶色の体毛が全身を覆い、体中を異常に発達した筋肉が覆っている。

 体長は三メートルを超えているだろう。

 破壊されたベッドを崩しながら、それが立ち上がった。背丈が天井にまで届き、

 筋肉の鎧に包まれた躰を窮屈そうに身を屈めながら、それは二本足で立ち上がり、



『あまりしらは、みつけたあ。まちがいないやあ』


 人の言葉を発した。ひどくざらついた、性別不明の声で。

 今起こっている事態が理解できない。

 頭の中で警鐘が鳴りやまない。

 逃げろ逃げろと本能が激しく警告している。

 振り返って一気に走り出す。

 ドアを開けると、後ろ手で激しく締めながら、暗い廊下を電灯も点けずに走り出す。


 背後でまた轟音が鳴り響く。

 何かが硬いものにぶつかり、廊下を転がっていく音もする。

 足元に飛んできた何かを尻目に素足で疾走する。それは、真っ二つに折れた蝶番だった。ドアが、部屋の壁ごと破られたのだ。

 逃げなければ。逃げるって、どこへ?人のいるところ?でもその後は?助けを呼ばなければ、そうだ携帯電話は?


「……あ」


 寝室の中だ。背後から、獰猛な視線が向けられるのを感じる。

 もう取りには戻れない。もう逃げるしかない。

 廊下の中ほどまで走ると、一番奥の階下に続く曲がり角からするりと、何かが姿を現した。


『そこで止まれ!』


 大きな声でそれが何かを叫んだ。言葉が分からない。間違いなく日本語ではなかった。

 背の高い人影が、手に黒く長い棒のようものを持ち、こちらに向けている。

 相手が、また何かを短く叫んだ。

 もう一つの人影がそのすぐ後ろから姿を現した。

 こちらも、やはり手に何かを持っている。目を凝らして、それを見つめた。


 こちらに向けられているのは、二丁のライフル銃だった。

 黒く光る銃身と、その後ろに取り付けられている、細いスコープ。

 片側には何か小さな装置が取り付けられ、それが赤い光を放っている。

 テレビでは一度も見たことのない種類の銃だった。

 暗い色の迷彩服を着込み、顔には目の部分だけが出た、黒い目出し帽。足元は暗闇に紛れるようなブーツを履いている。

 外の雨を浴びたのか、服からは水が滴っていた。


『そのまま伏せておとなしくしろ。後ろから来るそいつに齧られたくなきゃな』


 一人が片手をこちらに出して、下に向けて振った。


『脚撃ちゃいいだろ。喚き出したらお前が口塞げよ。後はそれから考えりゃいい』


 もう片方が乱暴な口調で、警告した男に何かを語りかけた。

 相手がこちらに悪意を持っていることは明らかだった。

 銃口は白翅に真っ直ぐに向けられている。

 おそらく、背後からこちらを伺っている化物が見えているはずなのに、一切動揺していない。

 ということは、この男達も化物の仲間なのだ。

 先頭にいた男がルームウエアから伸びる白翅の細く、しなやかな脚に視線を落とした。


『めんどくせえ。脚撃っちまうぞ』


 ぞっとした感覚が背中を這い上がる。男の持つ銃がわずかに下がった。


 咄嗟に、身体が動いた。

 前に向かって、飛び出していく。

 頭を下げ、床に伏せつつ、前方に転がる。銃を構えていた男が驚きの声を上げ、頭の上で押し殺したような鈍い音が何度も発せられた。

 暗闇の中で、銃口がたて続けに火を噴く。火薬臭い匂いが鼻をつき、背中側の薄い壁が、弾丸を受けて、べりっと嫌な音を立てた。


 白翅は瞬時に立ち上がると、男の顔に向かって掌に握っていたものを投げつけた。不意を突かれた男が苦痛に呻く。



 白翅が握っていたのは窓のガラス片。

 さっき部屋から逃げ出す際、伏せた時、咄嗟に拾っておいたものだった。あの獣のような怪物が追いついてきたら使うつもりだった。


 銃口がそれた瞬間、思いっきり、さっき発砲した相手に突進した。


 叫び声が上がり、男の身体が前に吹き飛ぶ。そのままバランスを崩し、転がって階段の踊り場に叩きつけられた。


『お前!』


 もう一人が驚愕する。自分たちより、ずっと華奢な白翅が急に反撃に出た上、大人の男を吹き飛ばすような威力の体当たりを放ったことが信じられないようだった。

 男は白翅に銃口を向けて、引鉄に力をかけた。

 男が腕を動かしたところを銃身を掴み、銃口を横にそらす。弾丸が天井に向かって飛び出し、蛍光灯を砕く。

 そのまま全力で相手の身体を壁に向かって押し出した。


『あ!?なんだ、このバカ力……』



 そのまま壁に叩きつける。背中から壁に激しくぶつけられ、男の身体が床に転がり、激しく咳き込んだ。


 踵を返し、そのまま起き上がりかけている踊り場の兵士の上に思いっきり飛び降りる。

 喚き声が響いた。そのまま階段の手摺に手をかけて飛び越えて、階下に降り立った。


 ──このまま玄関まで逃げて……。


 その時、ものすごい寒気が白翅の身体を突き刺した。


「…………ッ!」


 何かが向こうから、来る。避けなければ。

 次の瞬間、腹にドン、と何かに殴られたような激しい衝撃が加わった。


 身体がバランスを失い、足がもつれてそのまま後ろ向きに転倒する。

 視界が急速に下がり、床に激しく体が叩きつけられる。

 倒れた衝撃で、腹に刺さった何かが、深く体内に食い込んでいく。

 息が詰まり、たまらず身をよじって床に転がった。

 腹に突き立ったそれが床に当たり、ゴン、と硬い音を立てた。


「あっ…………」


 それと同時に口内に血の味が広がった。苦しさに耐えられず、思わず咳き込む。

 苦しい。悲鳴を上げたい。けれど声が出ない。

 あまりの痛みに身体が動かない。


『ばーか。甘いんだよ。お前がなんだかは聞かされてないけどさ。日本のなまっちょろいやつが逃げ切れるかよ』


 黒い影が近づいてくる。声は低いが、太くはない。

 この声は、女?。

 何かを片手で振り回している。じゃら、っと金属が擦れるような音がした。

 白翅の頭の先で複数の声がした。


報酬カネが高い理由がわかった』

『これで納得した?』

『いや、もっと貰っとくべきだった』

『もう出ねえよ。もう一人は?』

『上で伸びてる。生きてるが、目を覚まさない。なんだこの女?クソッ、ふざけやがって』

『なにって?こっちも聞きたいよ。アタシも詳しくは知らされてない』


 なんて言ってるんだろう。早口でよくわからない。何語なんだろう。


 ────お腹が熱い。




『メスザルが!黄色くねえのがなおさら腹が立つぜ!』


 女の声が苦笑した。乱暴な足音が近づいてくる。腹をブーツの踵で踏みつけられた。

 傷口から血が吹きだし、服に滲んだ。


「かっ……」

『黙れ!』


 続いてこめかみに蹴りが飛んできた。ブーツの爪先が激しくぶつかり、衝撃が加わる。

 鈍い痛みが遅れてやってきた。

 頭がくらくらする。


 どうして?この人達は誰なの?

 さっきの怪物は?わたしのお腹にはなんで穴が空いてるの?


 殺される。意思に反して体が痙攣する。

 男が銃を翻して、反対側で腹を殴られる。

 激痛が襲った。でもやはり声は出ない。

 逃げないと。逃げないと……


『殺してやりてえ』

『あたしも早く殺して終わりにしてえなあ』

「………………………………………………」


 ドタドタと頭の上から、大きな足音が近づいてくる。

 あの二足歩行の獣のことが頭に浮かんだ。アレが近付いて来ている。


 身体が重い。血はどんどん流れ出ていく。


 へんな感覚だった。お腹が熱い。

 なのに、それ以外の箇所は指先までひどく冷たくなった気がする。 

 殺される――死ぬ?こんなにわけもわからないまま?


 

 熱い。熱い。痛い。


 ──死にたくない。


 頭の奥が急速に熱くなった。脳に電流を流されたかのような強い刺激が走る。

 それが全身に広がっていくのを白翅は本能で感じ取った。急速に鼓動が高まり、力の抜けた肉体に覚醒を促した。


 全身の感覚がスパークする。

 火花を散らすように、意識の電流が身体中に浸透する。

 心臓の内側が熱を持つ。血管の中に熱が入り込み、何かを拡張させる。



 身体中の血の濃度が、濃くなったような感覚が白翅の中に産まれた。

 全身から痛みが消える。

 その勢いに乗るかのように身体を動かす。

 視界の中で、自分の手がひどく、ゆっくりと動いた。


 男の足首が大写しになる。

 そして。目の前が真っ赤になった。



『ファアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアック!!』


 絶叫が響き渡った。

 白翅の手が、自分を踏みつけていた男の足首を掴んで骨を握り、一気に力を込め、肉をそのまま引き千切ったのだ。


 相手が思わず足をどけた隙に、背中に力を入れて立ち上がり、相手の腰の近くに手を伸ばした。

 腰のベルトには、無骨なナイフが括りつけられている。

 それを力一杯引っぱり、強引に奪った。男が腕を振り回し銃を持ち上げようとする。

 目の前を流れていく映像の動きが、ひどく遅い。


 白翅はナイフを鞘から引き抜き、男の首を斜めに切りつけた。

 勢いよく噴き出した血が、覆面に包まれた男の顔を赤く染めた。


『ヤロオ!まだ動きやがる!』


 もう一人の銃を持った男が銃の引鉄を絞る。再び廊下に押し殺した銃声が響いた。

 どうする?避ける。

 跳躍しつつ、壁を蹴り、弾丸をかわす。腹から、少し血が溢れ出た。

 そしてその男に横から飛び掛かる。奪ったナイフで首を横から突く。

 ゴリュっと音がして、折れた首から血と骨が噴き出てきた。


 次の瞬間、直感的に危険が迫っていることを本能が警告した。

 全身の感覚が、最大限に研ぎ澄まされていることを実感する。

 それがどうしてなのかを考えている余裕などなかった。

 そして、男の死体の胸倉をつかみ、その体を力任せに振り回した。

 何かが空を切る音がしたかと思うと、死体の肉が弾け飛び、噴き出した血が床を汚した。


『……んだ、コレ』


 廊下の先、玄関の扉の近くには、長い三つ編みを背中に垂らした少女が、鋭い目つきでこちらを睨んでいた。

 浅黒い顔をこちらに向け、赤い両の瞳が闇の中で輝いている。

 相手は、雨合羽のような全身をすっぽりと覆う衣を纏っていた。

 背は高くも低くもない。自分よりは少し背が高いくらいだ。

 片手に、太い鎖のようなものを携えている。

 その先からは、ボタボタと血が垂れていた。


 あれを投げつけて、自分を攻撃したのだろうか。逃げるにはどうすればいい?立ち向かって、玄関の扉から逃げる?

 いや、ムリだ。それなら?逃げるために白翅は必死の思いで思考する。

 腹が酷く熱い。痛くてたまらない。

 けれど、不思議と意識だけは鮮明だった。


『お、上等』 


 白翅は血の滴るナイフを強く握ったまま前屈みになる、そして……


『ア?ふざけんな……!』


 そのまま後ろに大きく飛んで距離をとると、一気に階段を駆け上がった。


 踊り場で倒れていた男が身体を起こして、膝を立てて銃撃してくる。

 飛ぶように踊り場に移動すると、勢いをつけて、男の銃にナイフを叩きつけ、姿勢が崩れた所を喉元を切りつけた。

 そして、そのまま思いっきり頭を蹴り飛ばす。鈍い感触と共に、男の身体が床に転がった。


『止めろ!ミミ!ぶちのめせ!』


 階下で、三つ編みの女が何かを叫んだ。

 ものすごい勢いで、廊下を何かが走ってくる。

 巨大な身体の二足歩行の獣が喚き声を上げながらこちらに向かってきていた。


「…………くっ」


 逃げ場はない。覚悟を決めて、白翅はあえて相手に向かっていった。

 相手が大きな爪の付いた手を振り回すと、衝撃で起こる風を受けながらも、大きく飛び上がり、上体を倒して相手の肩に手をついて倒立の体勢をとる。そして躰を大きく前に倒し、相手の背後に回り込んだ。


 次の瞬間、白翅の感覚を戦慄が襲う。

 咄嗟に横に転がると、鈍い衝撃とともに壁の建材が砕け、大穴が空いた。

 振り向きながら相手が蹴りを放ったのだ。


『逃がすかあ!』


 雨風が吹き込んで来る廊下を、奥まで一気に走り抜け、一番奥の部屋のドアを開け、室内に走りこむ。

 がらんとした、殺風景な部屋。家具も少ししかない。

 窓に向かって走り、窓を開け、ナイフを掴んだまま飛び降りた。


 小さな庭に着地した瞬間、全身に雨滴が降り注ぐ。

 鈍い銃声が、敷地のあちこちから鳴り響き、夜の闇の中で、幾つも銃身が煌めいた。

 家の中に侵入してきたのと同じ武装の男達が、何人も散らばるようにして追撃してくる。

 ここを突破しないと自分は逃げられない。


 突進し、先頭の男が構えている銃を再び奪おうとする。

 素早い動きに対応するため、咄嗟に相手がライフルから片手を離し、近距離戦に切り替えるためにナイフを出そうとするが、取り出そうとした腕の関節を持っていたナイフで突き刺し、それを素早く引き抜いて、次に心臓を二度突く。

 相手の身体の力が抜けた瞬間、相手の銃をそのまま片手で力ずくで奪った。


『嘘だろ⁉』


 その後ろから飛び出してきた男が撃とうとするのを、先程奪った銃で殴りつけて銃身を逸らし、脇腹を思いっきり突いた。

 体勢が崩れたところを銃身を逆手に持ち、頭めがけて振り下ろした。

 一発、二発。首が根元から折れ、相手の身体が崩れ落ちた。


 後ろで大きな音が響き渡った。

 振り向きざまに思いっきり奪い取った銃を投げつける。回転しながら銃が飛んでいく。

 バキイ、と激しい音がして、大きな影が投げつけられた銃を真っ二つにへし折っていた。


 玄関のドアを吹き飛び、誰かが走り出てきた。

 二つの影が同時にこちらに向かって突進してくる。

 走りながら、白翅は家の裏手に回り、塀を飛び越え、そのまま走り続ける。

 家の裏の敷地を出たところには小さな階段がある。その奥には雑木林が。そこを抜ければ、別の住宅地に近い。

 白翅は林の中に飛び込んだ。

 自分の両手が空っぽであることに白翅は気が付く。奪ったナイフを落としてきてしまったのだ。取りに行っている余裕は無い。このまま逃げる。

 心臓の鼓動が耳に直接聞こえてきそうだ。

 酸素が足りなくて、胸がひどく苦しい。

 遠くから、雷の音が聞こえてきた。

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