ブレス


うんざりする

同調しか許さない空気も

品性の欠片もない話題も

歪んだ口角も

覗く歯も


正しい大人になるための努力

道を踏み外さないように必死で

取り繕って見栄張って

いつしか空っぽになってた


綺麗なものしか見たくないのに

目に入るのは不満気な顔で道行く人々

全てが敵みたいだ


優しい歌しか聴きたくないのに

耳に入るのは街中の舌打ち

全てが敵みたい


こんなに息が苦しいのは

こんなに生き苦しいのは

自分のせいだってちゃんとわかってる


布団にくるまって

視界を遮断して

ヘッドホンを付ける


君は生きてていいんだよって

遠くの誰かが歌う

誰も言ってくれない言葉を

知らない誰かが届けてくれる


平等に朝が来る

それは希望でもあって


優しい歌をポケットに入れて

街を歩くよ

おまじないみたいに

何度も繰り返すよ

君はそのままでいいんだよって


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