第4話 留ノ音
無くしたものを見つけたから。貴方にそれは、あったから。少しずつ溢れ落ちたものを、貴方が、拾っていてくれたから。
どうにもならないことが、そんな普遍的なことがわからなくなるくらいに奇跡を必然的に願った。
「大好きで」
「苦しくて」
「愛していて」
「辛くて」
「届きそうで」
「届かなくて」
「それでも、どうしても、どうしても、」
「惹かれてしまうから。」
これは、誰も触れられない想い。これだけは、誰にも触れさせられない想い。
あと少しだけここに居たい。少しだけ。離れる前に、少しだけ貴方と居たい。あの木洩れ陽が消えるまでは、貴方と、ここで、一緒に居たい。
この震える手を握って、凍える体を抱きしめてほしい。貴方の手を握って、貴方の目を見て、貴方が笑うように。終わらない日に、ほほえむように。
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