7年が終わりました~。


 昨日、長女の引退演奏会でした~。いや、長かったです。高校で吹奏楽を続ければ、まだ先はあるんですけれども。小学校から一緒だった仲間たちとの演奏は、昨日がラストです。また同じメンバーで吹ける機会があるかというと、まあ、ないんじゃないかな、と思うので、ラストというわけですね。


 昨日は先生のラスト演奏会かも知れないということで、アンコール曲には、先輩たちも駆けつけてくれました。初見で吹けるわけはないですが、雰囲気真似して。子と一緒のラストステージに立てる機会ということで、私も参戦しました。


 7年です。小学校3年生から始まった長女の吹部ライフ。最初は、自発的に「入りたい」という感じではなく。私が吹奏楽をやっていたのと、入学式や学習発表会で見る吹奏楽部の演奏に感銘を受け、勧めたのが始まりです。


 小学生の頃から、物事をあんまり深く考えない彼女でしたから、最初は軽い気持ちで「やってみるか」って感じでした。勧めたのはいいものの、親の気持ちを押し付けてしまった罪悪感から、「本当にやるの?」と何度か問いましたけれども、「いつでもやめられるし。いいじゃん。やってみる」と言っていた小学3年生の彼女。


 入って早々に、先輩たちが練習をしているそばで大騒ぎをして「クビ」を言い渡されたことも。それで辞めるのかと思いきや、3年生なりに学年会議をしたそうです。泣いちゃった子もいたみたいですけれども、結局は先生のところにみんなで謝りに行って、事なきを得たそう。可愛いですね。


 4年生。一年間の下済みを終えて、やっとステージデビューをしましたが、練習から帰ってくる度に、「ここ吹いちゃだめっていわれた」という場所が増え続け、結局、本番で吹いていいのは、たったワンフレーズだけ。


 嘘だろ。音楽をやってきた私の子なのに。そんなはずない。楽器が悪いと、楽器屋さんに持ち込んだ恥ずかしい過去も思い出されます。親子そろって味わった挫折です。親ってさ。我が子はすごい。できるって思いたい気持ちがあるわけですよ。口では「うちの子は」なんて言っていても、心のどこかでは、「うちの子だってできるはず」って。けれど、そうもいかないことを思い知らされた一年間でした。


 そして5年生。少しは上達したかと思われた娘でしたが。なんと校内審査で落第点をもらい、4年生に追い越される事態に。更に親子で挫折を味わいました。しかし、この時、大会に出られなかった間、後輩ちゃんたちの面倒をみていた彼女。この経験が、今でも後輩ちゃんたちとの絆を強くしてくれています。転んでもただでは起きない、ちゃっかりしている子です。


 そして6年生。もじもじしていて、声も小さい、自発性もない学年で、大人たちからは一番期待されていなかった最上級生だった娘たちですが、学校始まって以来の賞をいただきました。一人一人の力は小さいけれど、みんなと仲良くする術だけは長けていたのかな。すごい快挙で学校を上げてのお祭り騒ぎ。


 ところが、どこかのんきなところもあるおかげで、調子に乗ったおかげで、次の大会では惨敗。涙を飲みました。


 そして中学生。入学式の次の日から楽譜を渡されて、すぐに吹奏楽モード。中学生になった先輩たちの背中の大きさに圧倒されながら、中学校初めての上位大会への切符をもらって、先輩たちに夢を見せてもらいました。


 中学3年生。先輩たちが作り上げてきた成績を維持できずに涙を飲む結果に。6年生の時からの、はっきりしない性格が悪い方に出て、部内分裂の危機に。そんな中、先輩たちの成績には届かなかったけれど、次につながるような結果は残せたのでよかったのかも知れません。


 ああ、私も疲れました。6年生の時と、今回と役員をしました。役員をしない年も楽器運びやできる限りのお手伝いをしてきました。ずっと子供たちのそばで子供たちを見守れて、もう満足です。


 感動や寂しさ、というよりも、どちらかと言えば「やり切った。もうお腹いっぱいっす」って感じです。ああ、疲れました。楽しい7年間であり、くやしさ、悲しさ、色々な気持ちが入り混じって、本当に疲れたって感じです。


 高校生になって続けたとしても、親の出番はもうありません。楽器運びだって、子供たちで十分。もう大人になるんですから。これからは、客席でゆっくりと演奏をみさせてもらいたいなと思います。自分、よくやった。


「いつでも辞めてやる」なんて言っていた長女もよく頑張ったと思います。そして、こんなに夢中になってできる環境にたまたまいられたこと、奇跡ですね。


 私は中学校で吹部をやっていて、県外に出たことありません。社会人の合唱で東北を何周かし、北海道にまで行きましたけれども。それも大人になってからの話です。我が子たちは違います。吹奏楽でこんなにも上位の大会に出られるなんて。幸せな環境だと思います。恵まれました。この経験は、きっと彼女の人生に強く残るはず。


 悔しい気持ちもあると思います。誰かが肩代わりはできません。悔しいなら、自分の手でリベンジして欲しい。そう思っています。なのでまずは受験勉強をして、吹奏楽できる学校に行きましょう。今日からは勉強モードです。


 そして母はと言えば、まだ下の子が残っております。今日も一日練習に行きました。引き続き下の子も全力応援。楽器運びなんて、今しかできませんからね。運びますよ。どこまでも。頑張るぞ~!


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