とりあえずひと段落…というわけにはいかないんですが



 いやあ、生きた心地のしない二週間が終わりました。下の子、上の子の大会です。トップバッターは下の子。こちらは、講師の先生や学校の先生たちが、がっちりサポートしてくださって。前日まで絞りに絞られて、追い込まれての本番。


 結果、最高の成績を収めてくれました。終了後、「君たちならできると思ったから、追い込んでみました」と講師の先生からのコメントに、校長先生は納得したように頷いていました。校長先生は、前泊から一緒に付き添ってくださって、楽器運びまでお手伝いしてくれます。子供たち、みんな大好き校長先生! です。

 みんなに支えられて。本当に幸せ者な子だと思いました。


 そして上の子。下が先に一抜けたしておりますので、かなりのプレッシャーだったみたいです。妹は小学5年生とは言え、耳は肥えています。お姉ちゃんたちの演奏録音を聞いて、いっちょ前に「ここ、音汚いな」と指摘します。言われたお姉ちゃんも、「仕方ないじゃん」と苦笑い。姉妹って、厳しいよね~。


 今年は部内で色々ありましたから、かなり練習が遅れています。正直に言えば、例年から比べると、1か月くらいは遅れた感じです。本人たちもそうだけれど、親たちも気が気じゃないです。こんな調子で、本当に狭き門を通り抜けられるのか?


 しかし、ここ数年の好成績のおかげで、大会に行けば、リペアの人たちからも「大乗候補の学校の楽器っす。頑張って調整します」とか言われちゃって。余計にプレッシャーです。強豪校で歴史がある学校というのは、その技術や練習方法が脈々と受け継がれてきているので、ちょっとやそっとじゃ揺るぎませんけど。うちの学校みたいに、ここ数年調子いいっす、って感じの学校は、子供たちの入れ替えによって、力量にばらつきがでるものですし。毎年、大丈夫ってわけでもないので。本当に心配で仕方がないわけです。


 ここ一週間は、毎晩神社にお参りに行きました。元夫のご先祖様が細工を施した神社です。どうやらご先祖様は宮大工だったそうで。ご先祖様の力もいただこうと、塾の帰りに寄ったり、三人で歩いて行ったりしてお参りです。


 保護者会会長の手作りお守りもあります。子供たち一人ひとりを思いながら、プラバンでお守り作ってくれたんです。それから、役員や先生の分まで。ここまでみんなの気持ちが入って、通らないわけにはいかないじゃないかー。


 前日の練習では、練習しすぎで唇が腫れているというのに、楽器を持ち帰ってきた娘。家でも吹いています。無理するなって、他のお母さんたちには言われていましたけど。いやいや、本番はなにがあるかわからないぞ。出血するかもしれない。痛くてどうしようもないかもしれない。だけど、それでも吹かなくちゃいけないんですから。


 限界を超えろ。頑張れと励ましました。という話をしたら、「スパルタすぎだろう」って、他のお母さんたちには、笑われましたけど。音楽ってそんなもんです。ステージには魔物が棲むのです。なにがあるかわからない。「意識を失っても吹けるようにしておけ」というと、娘に「無理やん」と突っ込まれましたけど。


 実際、本番はなにが起こるかわからんです。高校受験の時、実技があったんですけど。めちゃくちゃ緊張しすぎて、船の上でピアノを弾いているようでした。もう世界がぐらんぐらんと揺れていて、その中で課題の曲を二曲弾いたんです。


 よくやったな、自分って思います。それでも合格もらいました。音楽家は、練習第一です。いかに練習に時間をかけたかで、本番のできは違います。


 楽器は吹いたことがないものだから、技術的な部分はわからないけれど、曲づくりは手伝えますから。前日は、メロディを一緒に歌って、曲想づくりを手伝いました。この辺まで来ますと、技術はできて当たり前。審査の評価にかかわってくるのは、音楽づくりです。自分たちなりに、音楽をどう作り上げるかって、本当に大事です。


 そして迎えた本番。ちょこちょこミスは目立っている感じ。けれども、練習の時よりはうまい。こいつら本番には強いです。小学校から、全国大会経験している子たちですから、度胸だけは据わっています。袖で聞いていて、胸をなでおろしましたけど、蓋を開けてみないとわかりませんから。安心はできません。もうこっちが泣きそうですよ。生きた心地がしません。


 そして、待つこと1時間。とうとう結果発表です。あんなにわちゃわちゃして、どん底まで落ちたというのに、次の大会への切符はもぎとりました。去年ほどの好成績とは言えません。 3年生は悔し涙。2年生は冷静に「ま、そんなもんでしょう。あの演奏だもんね」って感じ。1年生は「ぽかん」。よくわかっていない感じ。


 いや、いいでしょう。去年はこの大会でいい成績叩きだしたせいで、余裕ぶっちゃって。次の大会でつぶれた子たちですから。追いかけるほうがいいに決まっている!


 次を目指して、まだまだ持ち上がれる余地を残した大会。子供と一緒に頑張った、私……と満足しておりますけれども。まだまだ次の大会が控えております。昨日は、帰宅早々、神社にお礼をしに行きましたが、今日からまた、次の大会へのお参りを始めたいと思います。


 熱い夏はまだまだ続く!

 オラたちの冒険はここからだ……!

 小説書いている場合じゃないな笑

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