第8話 ルカーディアは第二王女様
僕の国民登録が終わるまで、王城内のルカの部屋に待機する事になった。
ルカも一緒なので、そこでルカに色々聞いてみた。
「ルカって、この国の第二王女様だったんだな」
「うん。 でも、継承権はないから好きに出来るけどね。 とはいえ、流石にグズーラ王国の動向だけは見過ごせなかったし、見張り小屋と行き来しながら使い魔などを使って動向を確認してたんだよ」
ルカはこの国の第二王女様なのだが、彼女自身が言うように継承権はない。
でも、彼女が自分から進んでグズーラ王国の動向を伺っていたようだ。
「ああ、だからってカズくんはいつものようにボクに接してね。 一緒に暮らすんだから」
「まぁ、そこは大丈夫だと思う。 で、第二王女って言うから第一王女とかもいるの?」
「いるよ。 継承権を持つ第一王子のリヒター兄さんと第一王女のティアイエル姉さん、そしてボクと同じように継承権がない第二王子のカイン兄さんと第三王女で妹のアリアだね」
「結構兄妹が多いんだなぁ」
「お母さんがたくましいからねぇ。 五人産んでもまだ元気だし」
「あぁ……」
そして、ルカの家族構成も教えてくれた。
どうやら継承権があるのは第一王子と第一王女のみで、後は継承権はないようだ。
それにしても、ルカの母親は五人も産んだにも関わらず未だに元気だとか……この世界の母親はすごいよなぁ。
「それで、ルカの役割はまだ継続していくの?」
「そうだね。 と言っても使い魔による見張りがメインになるよ。 君を支えてあげないといけないし、魔法とかも教えないとね」
「本当にごめん……」
「いいのいいの。 ボクが望んでやってるんだから、カズくんは気にしちゃダメ!」
「うん、そうだね。 気を付けるよ」
「よろしい♪」
何だかんだでルカは自ら僕の支えをしてくれるようで、何だか申し訳ない気分になるが、気にしてはだめだと諫められた。
彼女からそう言われたなら、いい加減にネガティブになるのも自重しようかな。
ついでに、彼女の役割も今後は使い魔を重点に利用してグズーラ王国の動向を見続けるらしい。
確かに多数のやる気のないクラスメイト達の動向も気にはなるしね……。
「ルカーディア様、カズマサ様。 お話し中、失礼します」
「おっと」
「どうしたの? カズくんの国民登録が終わったの?」
「はい。 なので改めて王の間に来てほしいと」
「分かった。 カズくん、行こう」
「うん」
色々話していたらノックの音が聞こえたので、ルカが出て応対する。
どうやら兵士が僕の国民登録が終わった事を伝えにきたらしい。
そのために再び王の間に来て欲しいという事なので、ルカと共に王の間へと向かう事にした。
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