第2話マム九死に一生?!

やぁこんにちは、僕の日記を開いてくれてありがとう

あっまって!閉じないで、お茶を用意するから、そこで

待っていてね。


茶葉を摘みに行こうと出た時の事…

扉を開けると外は一面冬景色だった


「うわーっ真っ白ー」


僕は川のほとりに流れ着いている茶葉を

求め歩き続けた


やがて川に着くと……

なんと川の水からほとりまでも真っ白ではないですか


「あぁ…こんな真っ白だと茶葉もみつからないよう…」


僕は川岸に腰を下ろし途方に暮れた

どれくらい時が経ったのか

立ち上がろうとしたその時!!


なんと地面とお尻がくっついて離れなくなっていたでは

ありませんか!


「うわわわぁん、どうしよう…」いったい僕に何が起こっているんだ

(茶葉を持って帰らないと客人を待たせているのに…)

こんな時は…こんな時は…そうだ!


そんな時、プットさんの教えを思い出した


「のう、マムよお前は心優しく思いやりのある、いい子ぢゃ

それはとても良い事なのぢゃが、いざ危険な目にあった時、

のんびり者のお前は自力で回避できると思えんのぢゃ…

そこでぢゃ、もしも身の危険を感じたときには、大声を出すのぢゃ

あぁ何でもよい、何でもよいのぢゃ、さすれば声が届いたものが

お前を導いてくれるぢゃろうて…」


僕はプットさんの教え通りに大声を出す決心をした

せーのっ!!!


「何でもよいーーー!!!」


しかし誰も来る気配がありません、

(おかしいなぁ、プットさんは確かに「何でもよい」と大声を出せば

助けが来ると言っていたはずなのに……)


僕はもう一度大声を出す事にした


「プットさんのウソつきーーー!!!」


プットさんの家に声が届いたのか

「ん?今のはマムの声ぢゃな、ウソつきとは

 けしからんやつぢゃ、ワシが嘘つき爺さんぢゃと?全く

 少し放っておくことにするか」


………………あっ


「いかん…今日は確か、あれが一面の日ぢゃ急がねばっ」

プットさんは、足腰が悪い事も忘れ杖も持たず、バケツを片手にマムの元に

一目散にかけ走った。


マムの元に足音が聞こえて来た…


(足音がする、もしかしたら僕を食べようとする魔物?!どうしよぅ)


暫くすると足音が近づいてきて荒い息づかいが聞こえてきた…


(もう終わりだ……)


バッシャーーーンっ


マムの全身に熱湯がバケツごと降ってきた


「あ゛っあ゛ぢあ゛゛!!!」



「あちーーーーいっ!!!」



 ふぅ、ハァハァハァ…ハァ…ゼェ

「ゼェハァゼェハァ…マッ…マム大丈夫かっ」


その声はプットさんだった

「プットさんっ!!!」


立ち上がろうとすると

地面とお尻がスルッと離れた

「あれっ?」

「やったーーーっ!!!」


プットさんが助けに駆け付けてくれたのだ

しかし、僕を助けたと同時にフリーズ状態になってしまってて、立ち上がるのもままならずで

僕が、おぶって

家まで送ったんだ。えらいでしょ?


帰り道でプットさんは

「一面が真っ白なのはなぁ…ゼェ…これはなぁ…ゼェヒ…

 バ・リウムという宇宙から降ってきたものなのぢゃよ

 不定期に降らせては…ゼェ…この世の安全確認をしているようぢゃ…

 しかし、問題は一定期間…ゼェ同じ場所に居座るとバ・リウムは、たちまち固まってしまう

やっかいなやつぢゃ…ゼェ…固まると身動きが取れんくなるもんぢゃて

 そんな日は、外に出てはいかんのぢゃよっゴホッゴホッゴホッ」


それからね「バ・リウム」という奴をやっつけるには

「酸性洗剤と熱湯」で対処するしかないんだって。


あの時プットさんが僕にたどり着く1メートル前で石ころに、けっつまづいていたらしく

酸性洗剤入りの熱湯バケツが宙を舞って、身動きが取れなかった僕の図上に運良く降って来て、「バ・リウム」が離れてくれたんだ


でね、ソイツはトイレに良く居座るらしいよ、トイレに「バ・リウム」が出た時は

「酸性洗剤と熱湯」で戦ってみてね。


さぁ僕は、客人を待たせているからプットさんから譲ってもらった

茶葉でお茶会してくるね



2023年1 月2日 マムの日記 第2話終わり



コポコポコポコポ(お茶)


















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