第3話 彩香、絶体絶命(9/13)

■シーン22■  お台場、路上


       路上の火竜、アップ。咆哮する。


火竜   :「ギャアアアア!」


       走って来る車の運転席、アップ


運転手  :「うわ! うわあああ!」


       自動車がビルに突っ込む。炎上する。


火竜   : 咆哮する。

      「ガアアア!」

       火炎球を吐く。


       火炎球、ビルに突き刺さり、崩れさせる。

       悲鳴を上げて逃げ惑う人々。


火竜   :「(歩きつつ咆哮)ギャアアア!」

       火竜の脳天(黒い硬質部分)に光弾が炸裂する。

火竜   :「ガッ!」

       頭上を見上げる。


       彩香、逆さ落ちに急降下。『九耀の腕輪』から次々に光弾を打ち出す。


       火竜の体を純白の羽根が包む。雨の様に降る光弾を全てはじき返す。

       羽根が消え、ブルッと首を振って咆哮する。


火竜   :「ギャアアア!」

       飛び上がる。


彩香   : 空中で静止しようとして、

      「『九耀』の光弾が通じない? きゃっ!?」

       バランスを崩して落下する。そこを火竜が襲う。危うく空振る。


       彩香、転びそうになりながら着地する。息継ぐ間もなく火竜が襲いかかる。

       飛び立つ彩香。だが、すぐに画面右に逸れる。

       その彩香のいたはずの場所を火竜が襲う。爪がアスファルトを引き裂く。


火竜   :「(顔を起こし悔しげに)ギャアアア!」


       彩香、地面から再び舞い上がる。

       ビル前の風に煽られ、バランスを崩す。


彩香   :「あっ!」


       落下する。

       その後を、火竜の火炎球が通過し、上空で爆発する。

       火竜が通過する。


       彩香、地面に落下して転げる。


彩香   :「(真顔)バランスが取れない!」


       上空から、火竜が襲いかかる。


       彩香、九耀の腕輪を構えて、光弾を撃ち出す。


       火竜、再び白い羽に包まれて、彩香の光弾を弾き返す。


彩香   :「(真顔)なんで光弾が? どうなってるの!?」


       火竜、火炎球を吐く。


       彩香、舞い上がり掛ける。

       火炎球が至近で炸裂して、爆風に吹き飛ばされる。


彩香    :「きゃあああ!」

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