第208話
「かと言って何か出来るわけでも無いし。そのまま放置が安定だよな」
レガリアを使えばどうにかできるかも知れないけど。手を出すことで逆に封印を解いちゃうとかありそうだし。
シロナさんの結界を信じて放置が1番賢い選択だと思う。
ルルイエのことは一旦忘れてミニチュアシーホース探しを始める。
探し回って2匹見つけたところでダンジョンからみんなが出てくる。
「しっかり集められましたか?」
「1ヶ月分回収することが出来ました」
「セラフィムあれは年単位もつ量だと思うんだけど。本当、鼻血どころの問題じゃなくなっちゃうよ? 」
「私は大天使なのでどれだけチョコを食べようと問題ありません」
すっげー大天使の無駄使いな気がする。
あ〜そう言えばエレ姉の分のチョコブリンも確保しとかなきゃか。
まぁ、今からダンジョンに行ってもチョコブリンは狩り尽くされてるだろうし。
明日また来るか。ミニチュアシーホースも
もうちょっとストックしときたいし。
「それとこれがコカコッコ達が自分で採掘したチーズ鉱石ですね」
そう言ってセラフィムさんの前にチーズ鉱石がドンドン積まれていく。
どんだけ採掘してきたんだ……
それにしても自分たちだけで採掘できるようになったのか。
従魔にする前は壁をちょっとづつしか掘れなくて満足にチーズ鉱石を食べれて無かったのに。
ちょこちょこレベル上げをしていたおかげだな。
それにしても堀りすぎだと思うけど。
こんなにチーズがあるなら近いうちにチーズフォンデュするか。
「それじゃやる事も終わったようですし。帰りますか」
「少し待ってください。シロナ様にルルイエの様子を直接見てきてと頼まれてますので15分ほどお待ちください」
確かにセラフィムさんが確認すればなにかおかしい事があったら気づけるか。
特に何も対策せずに海中に潜っていくセラフィムを見送る。
「待ってください。ルルイエが有るんですか!」
「海底にね。エルダーサインも見たし間違いないと思うよ」
「マジですか……クトゥルフ神話生物なんて相手したくないですよ……精神が持たなくなっちゃいます」
それは俺もそう。だからルルイエには復活することなく消滅して欲しいけど。
「ルルイエを浮上させようとしてたのはサハギンでしたし。クトゥルフ神話生物が出てくることはほぼ無いと思いますよ」
神格レベルじゃないとでてこないんじゃないかな。
逆に神格レベルなんて出てきたらそれはそれでSAN値ピンチな訳ですが。
今のところルルイエ以外クトゥルフ的な存在は確認できてないし。
もしかしたらルルイエに封印されてるのはクトゥルフじゃなくてウルトラな方かもしれないし……それはそれで問題だな。
「可能性が少し有るだけでテンション下がる……」
「まぁ、もしもの時はハルカちゃんもバリバリの戦力だから諦めて」
「何者かがシロナ様の結界に干渉しようと試みた跡が有りましたが。結界自体には何も問題ありませんでした」
海中から勢いよく飛び出して来たセラフィムさんがそう教えてくれる。
勢いよく飛び出て来たせいで海水でビショビショだ。
このまま乾かしたらカピカピになっちゃう。
ピュリフィケーションが有るから問題は無いんだけど。
それにしてもやっぱりルルイエ復活を狙う連中はまだいるか。
そう考えると冒険者ギルドに剣のレガリアを貸し出すのはまだ止めた方がいいかもしれない。
シロナさんの結界もレガリアを使えば傷つけることが出来ちゃうかもしれないし。
例の反メフィルス派の神々が関わっているとするとレガリアの所有者書き換えぐらい出来ちゃうだろう。
と言うか反メフィルス派の神々が作り出したレガリアを使えばシロナさんの結界を傷つけられる?
シロナさんの結界もやっぱり万能ではないだろうし。
だからこそ、セラフィムさんに直接見てきて欲しいってお願いしたんだろう。
「干渉後からどこの誰がやったか分かったりしないですか?」
「物理攻撃や魔法攻撃されていたという事ぐらいしか……壊せると思ったのか。耐久の確認に来たのか微妙なところです。どこに撤退して行ったのかも痕跡が一切残っていなかったので分かりませんでした」
1回作戦を妨害されてる訳だから、敵も慎重になるのも当たり前か。
「トレジャーハンターがたまたま見つけて中を確認しようとしたら結界が張ってあったから攻撃したと言う可能性は?」
「ゼロとは言いませんが普通のトレジャーハンターが私が痕跡を発見できないレベルで隠蔽できるとは思えません。やっぱり神々が関与しているかと」
だよな〜。そいつらを早いところ排除しなきゃ面倒臭いことになりそうだ。
「帰ったらシロナさんにも相談するか」
でもな〜神と戦うことになるかもしれないって考えると俺のレベルを上げないとな。
アストのダンジョンの攻略を一気に進めるか。
転生回数をもっと増やしておかないと。
地味にパニーにもレベルが追いつかれたどころか追い越されてるんだよね。
レベル上げサボりすぎて。
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