第209話
「なるほど。やっぱり結界にちょっかいをかける存在がいるわけね……」
アストに帰ってきてまず、セラフィムさんがシロナさんにルルイエに展開している結界について報告をする。
「まぁ、すぐに何かが起きるわけでは無いし焦る必要はないわ。結界を壊そうとする勢力が現れるのはわかってたし。結界を破壊できるレベルの攻撃をしようとしたらここからでも探知できるし」
ひとまず一安心ってことで良いだろうか?
と言ってもレベル上げはしておいた方が良いだろう。
事が起きてから焦ってレベル上げじゃ遅いからね。
「取り敢えず転生の種を使うか」
この間、竜を大量に狩ったことでキャラレベルが99でカンストしてたので転生の種を使って転生回数を4回に増やす。
レベル上げをどこでするかだけどやっぱりアストのダンジョンが手っ取り早そうだよね。
チュートリアルの森でメタルモンスターがポップするように設定するって手も有るけど。
消費するMPが膨大すぎるので、アストダンジョンで竜を狩った方がお手軽にレベルアップできる。
いや。待てよ……何か忘れている気が……
チュートリアルの森関連だな。
そうだ!鰻だ!養殖ネットで鰻を養殖するように設定したんだった。
真鯛より日数かかるから忘れてたけど流石にもう水揚げできるはず。
明日水揚げしに行かないと。
レベル上げはその後で良いだろう。
「まぁ、レベル上げはしておいた方がいいかもね。既に意思が揺らいでるみたいだけど...」
「ははは...まぁ、1日かかる用事じゃないし。レベル上げは早めに始めるよ。転生の種を使ってレベル1になっちゃってるし」
転生すると転生ボーナスである程度レベルをあげればステータスは前より高くなるけど、流石に1の状態じゃステータス低くなってる。
「それもそうね。まぁ、ヤバそうだったら躊躇なくレガリアを使えば何とかなっちゃうし。好きにすればいいと思うよ」
エレ姉のチョコブリン確保とかオウルさんとキャンプ用品の再現に関する話。
ダンジョン銭湯計画すっかり忘れてた質のいい砂鉄探しやらなきゃいけないこといっぱいあるっちゃあるんだけどね。
報告が終わったセラフィムさんとハルカちゃんが帰っていき晩御飯を食べて一日を終了した。
〜次の日〜
昨日の予定通り先ずはチュートリアルの森に行き鰻の水揚げをする。
今回は釣りをせずに最初から電撃で痺れさせて水揚げする。
次の増やす魚は鰻のままにしておく。
鰻をこの場で捌くのは難しいので家に帰ってキッチンで鰻を捌く。
頭は蒲焼きのタレを作るのに使うので捨てずに取っておく。
蒲焼きにするためにクシを刺してから七輪を使うために中庭に向かう。
「カワサキも中庭で料理してたのか」
カワサキは屋台で使う焼き鳥 焼き器を試してるみたいだ。
蒲焼きを作る前にタレを作らないとな。
と言うかタレは中庭に出てくる前に作るべきだったな。
と言っても醤油、みりん、砂糖、酒を混ぜて煮立たせるだけなんだけどね。
追加で鰻の頭も入れるとうなぎエキスが染み出て本格感が増したタレが作れる。
タレが作れたので蒲焼きを作り始める。
タレが焼けるいい匂いが辺りに充満する。
素人のクシ刺しだから多少不格好だけど味は間違い無さそうだ。
「カワサキも食べる?」
カワサキは尻尾を振りながら食べると返事する。
代わりにこっちもカワサキの焼いた焼き鳥を貰う。
まずは蒲焼きオンリーで食べる。
これはアレだ国産の天然鰻以上の美味しさだな。
国産の天然鰻食べたことないけど。
それにしても鰻は皮が有るから美味しいとは聞くけど、それを初めて実感した。
安物のうなぎは皮美味しいと思えなかったし。
次は鰻重にして食べるタレを少し温めた後にご飯にかけてから鰻の蒲焼をのせる。
「鰻重を好きなだけ食べれるとは俺も出世したな。焼き鳥も美味い。何この鰻の蒲焼きも販売したい?良いけどそんなに数用意できないよ」
今のところチュートリアルの森で増やすしか方法がないし。
一度に100匹単位で水揚げはできるけど屋台で売るには数が少ない。
「高めの値段設定にするし数は少なくて良いか...まぁカワサキがそう言うならカワサキに任せるよ」
その後はカワサキが蒲焼きを作る練習に付き合ってお酒を呑みながら蒲焼を満足するまで食べた。
このままではこれだけで一日が終わってしまうと、カワサキに次の場所に行くと言って中庭を後にする。
近い内に必要になるはずなのでチョコブリンダンジョンに転移してチョコを集める。
初期のレベル上げにちょうど良い感じだし。
レベル上げ兼チョコ集めをして帰りにミニチュアシーホースを探しをして家に帰るとオウルさんが家に来ていた。
キャンプ用品の話に来たのかな?
「ヒロキ様!お願いです。チョコと言うお菓子を売ってください!!エレメンタルドラゴン様直々のお願いなんです。もし、用意出来なかったら私、浮遊大陸に帰れなくなっちゃいます」
想像以上に早かったけどチョコ集めに行っといて良かった。
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